検索窓
今日:15 hit、昨日:33 hit、合計:138,348 hit

氷の根 ページ5

次の授業はトレイン先生の魔法史だ。

何となく席に座って、ぼけっとしていると、

「おや、Prince de glace(氷の君)じゃないか!隣に座ってもよろしいかい?」

そう声をかけられて振り向くと、ポムフィオーレ寮の副寮長、ルーク・ハントがいた。

「うん、いいよ。」

少しだけ笑って僕はそう言った。


やがて、トレイン先生が教室に入ってきて、授業が進む。

相変わらず面白い授業だ。

でも、何故か今日は眠ってしまっていた。









.









「あら?A!雪遊びは楽しかった?顔が真っ赤よ。」

「うん!楽しかった!▲▲と■■とあそんですごく楽しかったんだ!」



「おーい!A!ホットココアを作ったぞ!今ならマシュマロ入りだ!飲むかい?」

「わーい!飲む飲む!」

懐かしい記憶だな。
雪が沢山降って、あそんで、ココアであったまって。幸せだったな。



「さぁ、ユキノコ。祭壇の前に。」

「Yes,sister.」

これは...........故郷の伝統行事だ。
私はユキノコとして、この辺りを治めているというアイスドラゴンに感謝を伝える日だ。

氷の像や、今年取れた作物を捧げる。

1年の行事のなかで1番華やかで、重大な行事だった。




刹那、その景色は赤いものに覆われ、消える。

「なに、これ......熱っ!熱い!!火だ!これは火だ!燃えてしまう溶けてしまう!!助けて誰か助けて!!」









.









「──ネージュ、A・ネージュ!
A・ネージュ!!居眠りをするんじゃない!起きなさい!」

トレイン先生の鋭い声で目が覚める。

「すみません....。」

「はぁ.....私の授業がそんなにつまらないか。今日、放課後に私の元へ来なさい。」

トレイン先生は眉間に皺を寄せ、そう言った。

私はもう一度、すみませんと小さな声で言った。

周りからクスクスと笑う声が聞こえた。

とんだ恥をかいてしまった。
穴があったら入りたい思いで、残りの授業に取り組んだ。









.









ピシッ

何かに亀裂が走った音がした。

氷の茎→←氷の芽



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (193 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
510人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

∞輪廻∞(プロフ) - アイスさん» ネージュはフランス語で雪という意味があるので、そう命名しました!そういう質問待ってたありがとうありがとう!! (2021年6月29日 16時) (レス) id: a7a0dcccc8 (このIDを非表示/違反報告)
アイス - こんにちは。とても面白くてすぐに読み切ってしまいました。ところで、夢主ちゃんの名氏が「ネージュ」ですが、なにかネージュ君と関係があるのでしょうか? (2021年6月28日 21時) (レス) id: 50003851a2 (このIDを非表示/違反報告)
∞輪廻∞(プロフ) - 夢色ふぅなさん» そういう反応を待ってたよぉぉ!!!()ありがとう!!無事完結出来て良かったです!ありがとうございました! (2020年11月28日 22時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)
夢色ふぅな(プロフ) - 最後号泣しちゃいました…()とっても面白かったです…!! (2020年11月28日 22時) (レス) id: 4a2b5a8613 (このIDを非表示/違反報告)
メロンパンの皮(プロフ) - 灰鴉さん» あっ..........しくった........教えてくれてありがとうございます!すみません直しておきます!指摘感謝です! (2020年11月18日 21時) (レス) id: 5125d15ab3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:∞輪廻∞ | 作成日時:2020年10月24日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。