D課!11 ページ15
あの服を着るのは嫌だけれど、普段ないご褒美があるなら良いかな。
そう思い私は少し笑うと三好の手を少し握った。
「佐久間さん、解決しました。
老舗洋食屋のめちゃくちゃ高いパフェ奢ってくれるならやるそうですよ。」
「は?」
「ああ、あの恐ろしい値段の。」
「まぁ仕方ないよなぁ。」
「は、ちょっと。」
私は三好から離れ、佐久間の肩に手を置く。
「ちなみに二万五千円だから。
宜しく。」
佐久間の顔が、スゥーっと青くなっていくのがわかった。
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潜入捜査当日。
予め店側に事情を説明しており、私は“風邪を引いて来れなくなったバイトの代理としてきた新人”という事でこの店に居ることになった。
まぁ、居ると言っても彼女が早退するまでなのだが。
「…よろしくお願いします。」
私はこの店の店長に深々とお辞儀をし、顔を上げる。
「こちらこそよろしくお願いしますにゃん!」
「……………。」
この店の名前は、「にゃんにゃんカフェ」。
店長の語尾の“にゃん”を聞いてわかると思うが、所謂そういう店である。
店長の着ているフリフリのメイド服をこれから自分も着なければならないのかと、口角をヒクヒクとさせていると、後ろから誰かに抱きつかれる。
「警察の方ですよね?今日はお願いしますにゃん!」
「…はい。」
今回の事件の被害者、吉良加奈子だった。
愛らしいうるうるとした瞳を輝かせ、頭につけた猫耳が異様に似合っているのが不思議だ。
これも、つけなければならないのか。
「じゃあ、制服に着替えてもらいますにゃん!」
「はい。」
「はいじゃなくて、分かったにゃん!ですにゃん!」
「…分かったにゃん。」
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きさひろ(プロフ) - inaさん» リクエストありがとうございます…!遅くなるかもしれませんが今のお話が終わったら書きたいと思います! (2016年8月29日 22時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
ina(プロフ) - リクエストで若中佐との恋愛話とD機関が吸血設定が読みたいです…!!いつも楽しみに読ませてもらってます!これからも次回の作品など楽しみにしてます! (2016年8月29日 21時) (レス) id: 6adabf3002 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - リクエスト答えてくださってありがとうございます!きさひろさんの作品好きです!これからもがんばってください!碓氷が尊い (2016年8月23日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)
きさひろ(プロフ) - サンタさん» あああありがとうございます…!前作にもコメントしてくださって…!本当にありがとうございます!警察パロゆっくり書いていきますね…! (2016年8月21日 23時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - 三好との絡みが好きです!警察パロもみてみたいです。 (2016年8月21日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きさひろ | 作成日時:2016年8月17日 23時