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D課!10 ページ14

もしかして、今回の任務に私は出してもらえないのだろうか。

そう思い、ムッとなった時だった。

「それで、碓氷には。」

「どこに行けばいいの?」

佐久間に名を呼ばれ、思わず身体を前に乗り出す。

良かった、出れるんだ。

「彼女の勤務先で、店員として潜入して欲しい。」

「うん、分かっ、た…」

私は手元にある資料で彼女の勤務先を見た途端、返事をする口を止めてしまう。

単独行動というのはよく分かっていた。


だが、だがこれは。

「絶対やだ。」

「は?」

「絶対にこれはやだ、別のにして。」

「いや、しかし。」

「やだ。」

私は激しく首を横に振り、一生懸命抗議する。

「佐久間さん、彼女に“これ”をさせるのはキツイと思うんですけど。」

「どういう事だ?彼女の勤務先に潜入するだけだろう。」

「その彼女の勤務先が、ねぇ…」

神永がこちらを見て、にやりと笑うのが見えた。

私は眉間にシワを寄せ、もう一度抗議に躍り出る。

「とにかく、これ以外のにして。
あんな服、絶対着たくないから。」

「そう言われてもな…」

「はぁ…碓氷、おいで。」

三好が息を吐くと、私を手招きし部屋の端の方へと連れて行く。

間近に、三好の顔がある。

「嫌かもしれないけど、一応仕事だから、な?」

三好が小声で言う。

「でも」

「多分佐久間さんは彼女の勤務先が何かよく分かってない。
だから碓氷に頼んでるんだ、恐らく。」

「………」

「この任務が終わったら、ご褒美あげるから。ね?」

そう言って、私の額に自分の額をコツリとぶつけるた。

普段だったら、髪型が崩れるとか言ってやらないくせに。

「………チョコバナナプリンパフェアイスクリーム添え大盛り。」

「了解、佐久間さんに奢らせるよ。」

「前言ってたお菓子屋さんも行きたい。」

「終わったら、連れて行ってあげる。」

「…うん。」

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きさひろ(プロフ) - inaさん» リクエストありがとうございます…!遅くなるかもしれませんが今のお話が終わったら書きたいと思います! (2016年8月29日 22時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
ina(プロフ) - リクエストで若中佐との恋愛話とD機関が吸血設定が読みたいです…!!いつも楽しみに読ませてもらってます!これからも次回の作品など楽しみにしてます! (2016年8月29日 21時) (レス) id: 6adabf3002 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - リクエスト答えてくださってありがとうございます!きさひろさんの作品好きです!これからもがんばってください!碓氷が尊い (2016年8月23日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)
きさひろ(プロフ) - サンタさん» あああありがとうございます…!前作にもコメントしてくださって…!本当にありがとうございます!警察パロゆっくり書いていきますね…! (2016年8月21日 23時) (レス) id: a27f79ed81 (このIDを非表示/違反報告)
サンタ - 三好との絡みが好きです!警察パロもみてみたいです。 (2016年8月21日 22時) (レス) id: a382114b2a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きさひろ | 作成日時:2016年8月17日 23時

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