狂い愛（短編集）

〇 ページ6

「ただいまめあ」

今日は一段と機嫌が良いみたいだ。
笑顔で鞄を渡しながら私を見つめる。




「それでぇ？今日は何してたの？」

お気に入りのお肉を頬張りながら私に問う渉くん。
世間一般の人から見れば異常すぎる会話だか日常化してしまった私としては特に驚くことではない。

『特に何もなかったよ。 いつも通り』


そう言うと安心したようにまた頬張り始める。
一瞬胸が傷んだがバレなかったらしい。






「俺洗い物片付けとくからお風呂入ってきな」

スパダリの様なセリフを言われお風呂に入るように促された。
今日はゆっくり過ごせるかもしれない。

3日ぐらい連続で彼の逆鱗に触れてしまい暴力を振るわれたあと彼の気が済むまで抱き潰されていた。

何も無ければいい日、そう考え初めてしまった私に嫌気がさす。
純粋に好きだった頃はもうとっくにすぎてしまった。


それでも私が彼から逃げれないのは行為後に泣きそうな顔で心配するあの彼を見捨てることが出来ないからだ。

それに私が彼の気に触る事をしなければ渉くんはほんとにいい旦那様なのだから。



もう出ようか。
さすがに長風呂すぎたかなと思いつつ彼のいるリビングへ向かう。



「ねぇねぇめあちゃん？

このオトコだれ？」

リビングに戻った途端逃がさないと言うばかりに後ろから抱きしめられどうすることも出来ない。

やばいと思った時にはもう遅い。
思いっきり床に押し倒された。




✄-------------------‐✄
コメント、リクエストください、、、、、

〇→←〇

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す