じゅう ページ12
｢神様、神様。いらっしゃるのあれば、どうかこの私めにお慈悲をかけてやってください｣
｢どういう意味、それ｣
手を口前で組み、目を閉じ天を仰いで拝む
しかしここで勇次郎さんがやってくる程私は神様に見放されているのだろうか
もう神様なんか信じてやらないのだから、ふん
窓からの夕方暮れの太陽がまるで争いの現場を照らすスポットライトのように日差しを送る
…こういう時の神様はノリノリなことで
｢独り言なのでお気になさらず。さて、では本の整理から始めましょうか｣
｢あ、それだけど。僕の代わりにやっといてくれない？｣
｢……へ？｣
｢僕今日急ぎで仕事行かなくちゃいけないんだ。……大体……委員会なんて普段寝てるの見てないことにしてくれるって言うから入っただけだし……｣
後半がよく聞き取れなかったがあらかた分かった
どうやら乗り気ではないらしい
｢……そうですか。お仕事なら仕方がありません。どうぞ気をつけて行ってらっしゃいませ！｣
そうですよね
勇次郎さんが素直に委員会に入っただなんてなにか裏があるのかなあと思ってました
でなきゃあの無関心でマイペースな人が委員になるだなんて可笑しい
くるりと後ろを向き、扉が閉まる音を聞いて膝を抱え蹲った
……私、何をしているんだろう
勇次郎さんと仲良くなるためにこの学校に入ってきたのに肝心なところでカチンときて険悪な関係になっちゃうし、楽しみにしてた委員会活動だって……
勇次郎さんと関わっていると自分がまるで孤独の存在のように思えてくる
挫けそうになっていた
やるならやるで騙してくれてもいいからもう少しやる気見せて欲しかったな……
きゅう、と唇を噛む
なんて、自分本意な考えはいけません。自分のことばかり考える人はいずれ己を孤独へと誘うのです
祖母の、口癖だった
……お祖母様
…………会いたいです
本棚に体重をかけ、ふと目に入ったのは太宰治の『トカトントン』だった
手に取り、ぱらりとページをめくる
この本に初めてであったのは私が中学二年生のときだった
最初は変な本だと思い、太宰治の作品の世界もとい太宰ワールドには馴染めなかった
『トカトントン』という文字を目で追う度になんだか頭がどうでもいい気がしてきてふ、と口元がほころぶ
やはり本というのは落ち着くものです
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메이 - めっちゃ面白い…続きが見れるまで毎日見ます (2022年12月8日 21時) (
レス) @page24 id: 36c85dd659 (このIDを非表示/違反報告)
コナミ - 更新、死ぬほど楽しみにしてます！ (2021年4月18日 4時) (レス) id: 80df884d08 (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - まかろんさん» うきゃぁ！嬉しいです！最近お話かけ持ちしすぎて更新が疎かになっていること…まじで申し訳なさすぎて禿げそうです(白目)うおおおお頑張ります！ありがとうございます！！ (2020年5月3日 12時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
まかろん - あ〜神だわ好きです(唐突な告白)更新頑張って下さい！応援してます！ (2020年5月3日 4時) (レス) id: 349227220e (このIDを非表示/違反報告)
ソーダ(プロフ) - サクラ?さん» サクラ？さんんんん！！！こんな駄作まで見てくださって本当に本当にありがとうございます！！！(´；ω；｀)コメントもいっぱいくださって励みになっております！！嬉しすぎて笑みが止まりません！本当にありがとうございます！！！更新頑張ります！ (2020年1月25日 11時) (レス) id: babb449235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソーダ | 作者ホームページ：
作成日時：2020年1月19日 19時
