【文スト】春情

５５話 ページ7

目の前でテーブル席に座ってメニューを眺める皆を目に焼き付ける。はあ眼福……ここが天国……





｢ところで、騒音っていうのは？｣

｢ああ……知らない？この上、武装探偵社っていうんだけど｣




私の質問に、太宰さんが上を指さしながら答えたので、私はぶんぶんと首を縦に振る。めっちゃ知ってます武装探偵社。推しが沢山いて大好き。




｢私達もそこの社員なんだけれどね、職業柄恨みを買う事が多くて、よく襲撃されるんだよ｣

｢何それ超物騒｣




淡々と告げる言葉は割と衝撃的。
ああ、でもアニメ一期で黒蜥蜴に襲撃されてた気がする。アニメの例があったので納得した。

ていうか、こんな事なら文スト全部見ておくんだった……まだアニメ二期の黒の時代までしか見てないよ！
そもそも今っていつなんだろう、時系列的なやつ。敦くん居ないし、原作前？でも仕事で外回りしてるだけかも……

そこまで考えて、ふと思う。
そもそも此処は本当に私の知っている文豪ストレイドッグスの世界なのだろうか？この人達は本物の文豪ストレイドッグスのキャラクターなのか、私は頭がこんがらがって冷静な判断が出来なくなっていた。




｢武装探偵社って事は、異能力を持ってるんですよね？見せてもらう事って出来ませんか？｣

｢お易い御用さ！見せてあげるよ……国木田くんがね！｣

｢は？何故俺が！？｣




そこで思いついたのが異能力を見せてもらう事だ。
普通のコスプレじゃあ異能力まで再現出来ないし、ゴーゴリ君の異能力は見た事あるけどあれはマジックの類みたいで上手く言えば誤魔化せてしまう。
ドス君やゴーゴリ君の言う事を信じていないわけではない。でも異能力のタイプがマジックぽいせいで、異能力らしさがないというか。

……というのは勿論本音だが、半分嘘である。

もう半分の本音は、ただの好奇心だ。
ぶっちゃけると推し達の異能力が見てみたい。生で異能力使ってるカッコイイところが見たい！

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