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村に食糧を届けに行った後は、またお姉ちゃんの後ろにのって家に戻る。この後お姉ちゃん達は話し合いがあるとかで、私だけ教会に戻されることになった。
鬱先生には気を付けるように、と言い含められながらも、教会の掃除をしていると、突然扉が大きく開かれ、男の人が来た。
「た、助けてくれ！魔物が……！」
その言葉に教会にいた騎士達は慌てて外に出て行く。私はその男の人を中へと入れ、怪我をしていないか確認する。軽傷だ。
「怪我の治療を……」
「いや、俺は良い！それより、娘を置いてきてしまったんだ……、お願いだ、俺はどうなっても良い、助けてくれ……」
そう祈るように私に縋り付く男性。残念ながら私は奇跡を使えない。だから、置いてきてしまった娘とやらを助けることなんて出来ない。……でもきっと、お姉ちゃんならこの時まっさきに飛び出していくんだ。お姉ちゃんだもん。
「大丈夫、教会の騎士は強いから。被害も最小限で抑えてくれるよ。娘さんもきっと無事。ね？安心して？」
そう言えば男性は私の顔を見て安心したかのように涙をこぼした。何人かが教会に助けを求めに避難してくる。勿論私以外に奇跡の使えない教会の人間は少ないがいる。その人達と協力をしながら怪我人を運んで治療したり、怖がって震える人を受け入れたり。
しばらくそうしていると外の声が徐々に聞こえなくなっていった。恐る恐る扉を開けば、どうやら魔物はある程度片付けたそうで、そこら中に魔物の残骸が残っているのが見える。
「……お姉ちゃん、無事かな」
そのまま扉を閉めようとしたその瞬間、遠くから声が聞こえた。もう一度扉を開いてみれば、お姉ちゃん達が見たことの無い魔物に追いかけられながらこちらに走ってきている。
私は大慌てで扉を開き、お姉ちゃん達が入ってきたのを見計らって扉から離れる。
一緒に入ってきた王国兵たちが扉を閉めてしまった。
「お姉ちゃん、大丈夫なの？さっきのは……」
「A、いい子だから避難してきた人達と一緒にいて」
有無を言わさないままそう言うものだから、私はそれに従う。怪我人の治療もしなくて良いのだろうか。あの黒い魔物は一体？
そんなことを考えていると、隣に鬱先生がやってきた。
「あの……、ここ失礼するね……」
どうやらこの男も逃げて来たらしい。本当は嫌だけど、私はこの男が隣にいることを許可した。
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わらび餅(プロフ) - 異d!が大好きで今回、ランドルせさんの作品が異d!で凄い嬉しかったです！更新、応援してます！ (2021年1月26日 15時) (
レス) id: 388ad0ca6a (このIDを非表示/違反報告)
ランドルせ(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます！忙しい中大変励みになりました。個別にお返事するには溜まりすぎてしまったので個別でお返事はしませんが、これから頂いたコメントにはお返事させていただきます。何度でもコメントして大丈夫です！これからもよろしくお願いします！ (2021年1月26日 1時) (レス) id: 1e4b41ea08 (このIDを非表示/違反報告)
晴 - お姉ちゃん愛がすごいうちの妹もこれぐらい...無理だな(諦め) (2021年1月24日 3時) (レス) id: 47b2bcc73d (このIDを非表示/違反報告)
花金鳳花 - 異d!の作品は少ないので嬉しいです!更新頑張って下さい。 (2021年1月23日 12時) (レス) id: 05eca00b68 (このIDを非表示/違反報告)
白玉色の赤えのぐ - 更新頑張って下さい！ (2021年1月22日 16時) (レス) id: 199b62a433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランドルせ
| 作成日時：2021年1月18日 19時
