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「A、乗らないの？」
馬に乗った状態でお姉ちゃんが私に問いかけてくる。オスマン枢機卿もロボロさんも馬に乗っていて、乗っていないのは私だけだ。私は馬に乗れないから、お姉ちゃんの後ろに座るしかない。けれど……、
「お姉ちゃんと二人でお出かけだと思ったのに」
「食糧を届けに行くんだから二人じゃできないでしょう？」
「だって、だって……」
「…………それでは、明日はオプロイテを一日休みにしましょうか」
「え？」
「ですが枢機卿猊下、それでは……」
「貴女は連日見回りに出ていますし、一日くらい休んでも神は何も言わないでしょう。それに……、唯一の家族なのですから」
「……ありがとうございます枢機卿猊下」
「やった！ねぇねぇお姉ちゃん、明日一緒にお家でゆっくりしよ？」
「えぇ。……ほら、そうと決まれば早く食糧を村に届けに行きましょう」
私はお姉ちゃんの後ろに乗る。お姉ちゃんにぎゅうと抱き着き、それを見計らって馬が動き出す。馬は本当は好きじゃない。視界が高くなるし、腰が痛くなるし、自分で歩いたり走ったりする方が好きだ。
でも、馬に乗るときはお姉ちゃんが一緒に乗ってくれるから、好き。
数分も馬を走らせれば、すぐに目当ての村に着いた。食糧を渡し、お姉ちゃんは屋根の上の穴を塞ぎに行った。
「Aさんはオプロイテさんが好きなんだね」
ロボロさんがそう声を掛けてきた。
「だって唯一の家族ですし、それに……、お姉ちゃんがいるから私は神様を信じてるんです」
「え？じゃあ……、君は神様を信じてないの？」
「うん？いえ、違いますよ。信じてます。お姉ちゃんが信じてるから」
「……聖櫃は？」
「神様の声が聞こえる箱ですよね？お姉ちゃんがそう言ってました」
ロボロさんが私のことを理解できないような顔をして見ていた。でもそれを言うなら私はロボロさんの方が理解できない。だって、ロボロさんは神様を信じているような気配が無い。
「……ロボロさん、お姉ちゃんは可愛いし綺麗だけど、好きになっちゃダメですよ。お姉ちゃんの為にコネシマ王国に永住するくらいの気合いがないと」
「えっ、いや、違……！」
「A！少し手伝ってくれる？」
「うん！ちょっと待ってね！」
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わらび餅(プロフ) - 異d!が大好きで今回、ランドルせさんの作品が異d!で凄い嬉しかったです！更新、応援してます！ (2021年1月26日 15時) (
レス) id: 388ad0ca6a (このIDを非表示/違反報告)
ランドルせ(プロフ) - 皆様コメントありがとうございます！忙しい中大変励みになりました。個別にお返事するには溜まりすぎてしまったので個別でお返事はしませんが、これから頂いたコメントにはお返事させていただきます。何度でもコメントして大丈夫です！これからもよろしくお願いします！ (2021年1月26日 1時) (レス) id: 1e4b41ea08 (このIDを非表示/違反報告)
晴 - お姉ちゃん愛がすごいうちの妹もこれぐらい...無理だな(諦め) (2021年1月24日 3時) (レス) id: 47b2bcc73d (このIDを非表示/違反報告)
花金鳳花 - 異d!の作品は少ないので嬉しいです!更新頑張って下さい。 (2021年1月23日 12時) (レス) id: 05eca00b68 (このIDを非表示/違反報告)
白玉色の赤えのぐ - 更新頑張って下さい！ (2021年1月22日 16時) (レス) id: 199b62a433 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ランドルせ
| 作成日時：2021年1月18日 19時
