幼馴染み ８ ページ9
ピピピピピピ！と
目覚まし時計が鳴る。
貴「…んぁ」
半目になりながら、バシッと叩くように
目覚まし時計を止めた。
あぁ、もう朝か。
昨日、大泣きして帰ったんだっけ。
女子寮と男子寮を分けるギリギリの場所で、
頭を優しく撫でた若利の後ろ姿は、
ムカつくぐらいデカかった。
貴「よし、ハヤシライス奢ってやろう！」
朝８：１０。いつもの廊下。
そこが私と若利の約束。
貴「おっはよー」
若「元気だな」
貴「スッキリしました」
若「なら良い」
貴「御礼にお昼ハヤシライス奢ってあげる」
若「…熱でもあるのか？」
人がせっかく素直になったと言うのに…！
貴「へぇー要らないんだー」
若「要らないとは言ってないだろう」
貴「決まりね」
ニコニコと笑いながら歩いていると、
上の方から声が掛かる。
若「もう平気なのか」
貴「…ふふ。じゃーん！」
ピッ！と鞄のポケットから出した紙。
その紙には【退部届】と書いてある。
私は昨日、泣きながら書きましたよ。
若「バレーから離れるんだな」
貴「…そして、じゃじゃーん！」
再び出した紙には
【入部届】と書いてある。
その部活名は、
【男子バレーボール部マネージャー】
さすがの若利も驚きを隠せない。
貴「驚いた？」
若「あぁ」
貴「マネージャーが…って覚が泣いてたからさ」
若「…あぁ、助かる」
貴「しししっ！…あっ！私日直だ！じゃあねー」
嵐のような奴だ。と、若利は素直に思う。
そして、脳裏に刻まれた笑顔。
それを思い出す度に、心臓が跳ねるのは
何故だろうか。
後で、天童に聞いてみるとしよう。
そう決めて、若利は本校舎へ向かった。
覚「それはズバリ…"こい"だネ！」
若「鯉？何を言っているんだ天童」
覚「こっちの台詞だよ！」
幸の席に座る天童は腕組みをしながら
若利の言葉に突っ込んだ。
天童は、額に手を当て考え込む。
…これは面倒くさくなりそうだと。
覚「恋愛感情の恋！ってこと！」
若「…なるほど」
覚「聞いてる限り、
若利くんは結構幸にゾッコンだね」
若「そうなのか？」
覚「この覚が言ってるのだから間違いないヨ！」
若利は真面目に天童の話を聞いている。
冗談が通じない性格な為、
絶対に此処で冗談を言ってはいけないだろう。
何をしでかすか分からない。
覚「まぁ、何とかなるよ！」
若「あぁ、分かった」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぱすた。(プロフ) - すみません！途中から合ってましたね、、、。 (2018年7月1日 10時) (
レス) id: 7b1bde7552 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた。(プロフ) - 突然にすみません。鷹匠監督とありますが、鷲匠監督ではないでしょうか、、。こちらが間違っていたら申し訳ありません。とても面白いです。評価もさせていただきました！！ (2018年6月30日 21時) (レス) id: 7b1bde7552 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かおぴー | 作成日時：2017年11月12日 9時
