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幼馴染み 35 ページ36

夢「疲れるのよ」

覚「そりゃあね」

夢「…」



夢はフォークをクルクルと回し、

カルボナーラを一口。



夢「誰が、こんなレッテル貼ったのかしら」

覚「夢ちゃんだよ」

夢「…そうよね」



口をモグモグしながら小さく頷く夢。

覚は運ばれたハンバーグをナイフで切った。



覚「でもさ、幸が友達になって楽でしょ」

夢「えぇ、とても」

覚「クラスでは天然装ってるよね」

夢「まぁね」

覚「覚くんには違和感しか感じないよw」



ただ単に、覚の観察力が鋭いだけなのか。

それとも、夢自身の演技が下手なのか。

夢は、その二択で悩んだ。



覚「俺の前ではゲスいよね」

夢「アンタも友達でしょ」

覚「まぁね〜。じゃあ、1つ提案」

夢「何よ」



覚はナイフで切ったハンバーグをパクリ。

そして驚くべき事を言い放った。



覚「俺と付き合わない?」

夢「………は?」



あまりにも軽い告白。

当の本人はスキップでもしそうな程に。

しかし、夢の沈黙に気まずくなったのか、

冷や汗を垂らしながら否定しようとした。



覚「…な、なんちゃっt 『考えておく』…へ?」



今度はサラリと答えた夢。

覚は呆気にとられてしまった。



夢「何よ。冗談だったの?」

覚「じょ、冗談じゃ…ないけど」

夢「あと何で、この流れで言ったのよ」

覚「それはぁ…」



本当の夢ちゃんを見るのは俺だけでいいと言うか。

ゲスさを見て離れる奴には渡したくないというか。


まぁ、まとめれば独占欲である。←



夢「私のこと本当に好きなの?」

覚「す、好きだヨっ!」

夢「いつから?」

覚「隣の席になった日ら辺から…」

夢「ふぅーん」



隣の席になった日。

少しずつ話すようになって、

会話から少し滲み出るゲスを感じ取った覚。


色々な意味で意識をし始め、

いつの間にか恋愛感情になっていたのだ。


覚は恐る恐る顔を上げ、目線を合わせる。

そこには、満面の笑顔の夢がいた。



夢「…よし!合格!」

覚「へ…?」

夢「これから宜しくね!覚!」

覚「…」



これが告白の返事だと分からない程、

覚の心も鈍くない。


覚は顔を真っ赤にしながらテーブルに突っ伏した。

小さく頷きながら。



夢「じゃあさ、幸達の偵察辞めて、予定変更!」

覚「ん?」

夢「これからデートしませんか?」

覚「…男前ダネ」



『うぉし!決定!』と、言った夢は、

とても幸せそうな顔をしていた。

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ぱすた。(プロフ) - すみません!途中から合ってましたね、、、。 (2018年7月1日 10時) (レス) id: 7b1bde7552 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた。(プロフ) - 突然にすみません。鷹匠監督とありますが、鷲匠監督ではないでしょうか、、。こちらが間違っていたら申し訳ありません。とても面白いです。評価もさせていただきました!! (2018年6月30日 21時) (レス) id: 7b1bde7552 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かおぴー | 作成日時:2017年11月12日 9時

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