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幼馴染み 15 ページ16

「「おぉー!!」」



練習が終わったバレー部の人達。

部室に入れば、一目瞭然だ。

部室から大きな歓声が上がる。


ドアからぴょっこり顔を出した若利。



若「ありがとう」

貴「いいえ」



…あーもう好き!

何のためらいも無く御礼が言える若利が好き!

部室綺麗にしてよかったぁぁぁっ!


内心ガッツポーズをしながら得点板などを片付け、

額に浮いた汗をタオルで拭く。

その時、後ろから大きな衝撃。



貴「ウッフェッ!?」



咄嗟に後ろを振り向けば、

着替えが終わった先輩達が居た。



「…くっそいい奴じゃねぇかー!」

貴「はぁ!?急に何なんです!?」



ガッシリと首に巻かれた先輩の腕。

周りからは髪をクシャクシャにされる。

何なんだ。何なんだコレハ。



「嬉しいんだよ。こんな良いマネージャーが来て」

貴「…そ…すか」



照れてんのかー?と茶化され、

照れてません!!と噛み付いた。


そんなこんなで

ギャイギャイ言いながら、数分が経ち。



若「幸。帰るぞ」

貴「ウィッス!」



荷物を持った若利がお迎えに。

頭を未だに撫でて居た先輩方は、

「俺たちも帰るか!」と解散していった。



貴「死ぬかと思った…」

若「人間は、そんな事で死なない」

貴「分かってますよ」



冗談が通じないなー。若利くんは。

そう言いながら隣を歩けば、

私の髪を手櫛で整える若利。

私はそりゃ真っ赤になるわけで。



若「熱でもあるのか…?」

貴「ないないないない!」



思いっきり頭を左右に振って、熱を否定する。

若利は「そうか」と、小さな返事。


それから少し沈黙が続く。

聞こえるのは校庭でサッカーをしている人達の声。

元気だなぁ…と考えていれば、左手を掴まれた。



貴「…何?」



振り向いた、その先には夕陽で照らされた若利。

うわっ…綺麗。と頭の片隅で考える。



貴「どうしたの?」

若「…」



名前を呼ばれて再び質問をする。

若利は、淡々と言い放った。



若「…俺は。幸、お前が好きらしい」



………は?




貴「……好き。らしい?」



らしい……?



若「あぁ」



"らしい"だと…?

私の放心状態の頭を素早く切り替える。

告白?いや、らしいだぞ。

まぁ、1つ若利に言う事。



貴「気持ちがハッキリしてから言いなさいよ!」



バカ利!と大声で言い放って、一目散に寮へ戻る。

部屋のドアへ背中を付け、ずるりと座る。



貴「…なにこれ。複雑」

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ぱすた。(プロフ) - すみません!途中から合ってましたね、、、。 (2018年7月1日 10時) (レス) id: 7b1bde7552 (このIDを非表示/違反報告)
ぱすた。(プロフ) - 突然にすみません。鷹匠監督とありますが、鷲匠監督ではないでしょうか、、。こちらが間違っていたら申し訳ありません。とても面白いです。評価もさせていただきました!! (2018年6月30日 21時) (レス) id: 7b1bde7552 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かおぴー | 作成日時:2017年11月12日 9時

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