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応接室に入って真っ先にお湯を沸かした。僕専用のマグカップにインスタントコーヒーの粉をスプーン1杯落として、小さな冷蔵庫の前でしゃがみ込む。ふふんふんふん、と鼻歌を歌いながら、ケーキを取り出して戸棚からお皿とフォークを手に取った。机の上に置いて、お湯が沸いたからコーヒーを作る。
コーヒーとケーキ!これぞおやつにふさわしいよね!


ご機嫌でケーキを食べていると、出動要請を知らせる携帯。僕が知っている携帯とは世代がうんと古くて使いづらいけど、電話に出れば草壁さんから弱々しい群れがいるのだと聞かされた。申し訳なさそうな声にいいですよ、と軽く返事をして最後の一口を頬張る。

半分ほど残っているコーヒーを飲み干して、応接室の窓を開けた。窓から下を覗き込めば、ちょうど呼び出されている標的。ヒバリさんが帰ってくる前に終わらせちゃおう。戻ってきたら仕事を振られるのは間違いないし。
そう思ってぴょんと飛び降りた。


「雲雀恭弥、面白ぇーな」

「それに、A。あいつは強ぇぞ」



***



それから数日。いくつか回ってきた書類を捌き終えて、今日は何をしようかとソファーに身を預ける。僕に仕事を回した当の本人はソファーの背もたれに座って、僕を見下ろしていた。


「ヒバリさんって僕を眺めるのが趣味なんですか?」

「なんで」

「ずっと視線を感じるので」


頭を背もたれに置いてヒバリさんを見上げると、貫くような鋭い視線を向けている。遊びます?と問いかけてみれば、ニィと口角が上がった。僕も同じように笑おうとして、思いとどまる。
部屋の外に人の気配を感じて、扉に目を向けた。僕の目線を辿ったヒバリさんと扉が開くのは同じタイミングだったように思える。


「へ〜、こんないい部屋があるとはね」

「君、誰?」


その顔に見覚えがあって記憶を辿る。初めの仕事と称して覚え込まされた全校生徒のプロファイル。


「山本武、獄寺隼人。1年生ですよ、ヒバリさん」

「そうだっけ」

「ヒバリさんが僕に覚えろって言ったんじゃないですか」


はあとため息をついて、ヒバリさんをじとりと見た。気にするなと言わんばかりに頭に手を置かれる。まあ、仕事に文句をつける気はないんだけど。

***→←主人公来る!



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(プロフ) - 茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのかさん» リボーンいいですよね……読んでくださってありがとうございます! (2022年10月14日 0時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
茨の谷の第2王子(ヲタク)←王子がそれでいいのか - リボーンしゅき (2022年10月8日 0時) (レス) id: 304b99e4d1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - リィさん» ありがとうございます!信者くんがまたトリップしたら面白いだろうなと思って書き始めたものですが、そう言っていただけると励みになります。これからもよろしくお願いします! (2022年10月1日 3時) (レス) id: 37b3e8feed (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - DBDもリボーンも知らないのに見始めました。ツイステのDBD見てて面白いなぁって思ってみ続けてます。更新頑張ってください! (2022年9月30日 17時) (レス) id: 1730b53d16 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年9月25日 1時

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