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ジャックくんと別れて、ユウくんとグリムと一緒にレオナさんの部屋に入る。綺麗に整頓された部屋はラギーさんの努力の賜物だろうね。
部屋の隅に畳まれた布団を敷いて寝る準備を整えていると、レオナさんが低く唸った。
「おい、A」
「なんです？」
「こっちだ」
寝転んだまま、レオナさんは隣を叩く。ユウくんを見れば、首を振られた。
渋々ベッドに座ると、腕を引っ張られて布団に引きずり込まれる。薄いTシャツ越しに逞しい腕が回って、ぎゅむ、と抱き込まれた。
「レオナさーん。僕、抱き枕じゃないんですよ」
「知ってる。…………お前の能力、詳しく聞いてないと思ってな」
「あー、そういえば……話したことなかったですね」
そうだった。見たことがある人には説明したけど、この人たちにはまだ何も説明してない。戦ったことがあるのにね。なにも聞かれなかったから、そのままにしてたんだ。
促されて口を開いた。エンティティさまに能力を借りていること。エンティティさまがオーバーブロットを望んでいること。僕はしがない信者で、エンティティさまのために働いていること。
話し終えて一息つく。レオナさんは瞑っていた目を開けると、僕をジッと見つめた。
「お前。バカだな」
「失礼すぎません？」
「バカだ。大馬鹿だ。なんでエンティティってやつのために働く？用が済んだらお前は殺されるんだろう？」
確信を持って問いかけられる。頷くと、翡翠色が歪んだ。
どうしてそんなふうに怒るの？レオナさんには何の害もないのに。ただ1人、有象無象が消えるくらいなのに。
「良く聞け、A。一度しか言わねぇ」
「俺は自分のオモチャを害されるのが嫌いでなァ」
「勝手に壊れてみろ。地の果てまで追いかけて後悔させてやる」
怒気を孕んだ声。背に回されていた手は僕の心臓の上を強く押し込む。オブセッションマークが熱くなった、気がした。
「……壊れてたら後悔もできないと思うんですけどね」
「アア？生意気言うじゃねぇか」
「んふふ。……でも、ありがとうございます」
小さく呟いて目を瞑る。
きっと、僕の最期はどうにもできない。でも、悲しんでくれる人がいるってだけで少し、ほんの少しだけど、幸せになれた。
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怜(プロフ) - もち。さん» ありがとうございます！自分の手の中にあるとなお愛おしくなっちゃうんでしょうね……更新頑張りますねー！ (2020年12月29日 1時) (
レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - フロイドに抱きこまれて一緒に寝ちゃうの可愛いかよ…っ！と思わず顔面を覆いました笑お気に入りだからエンティティ様の加護じゃなくて自分の手で護りたいのかい？フロくん…獲物は逃さないでね…更新楽しみにしてます！しかしながら無理はなさらず！応援してます！ (2020年12月26日 22時) (レス) id: 2eef4b8e10 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - yozakura5011さん» ありがとうございま〜〜〜す！！ (2020年12月24日 14時) (レス) id: aa4ac3f208 (このIDを非表示/違反報告)
yozakura5011(プロフ) - とても・・・とても好きです・・・（鼻血） (2020年12月21日 0時) (レス) id: 87d7c098c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年12月12日 1時
