一 五 ページ6
私が潜書してから、数カ月がたった。
あれから私は何とか雨風凌げそうな教会を見つけ、其処に(勝手に)住み着いている。
最初こそ空腹で目眩もしたものだったが、ある日から空腹を感じなくなった。
不思議にも思ったが、私はこれ幸いとし、近辺を探索しようと立ち上がった。
しかし、立てなかった。ふと足を見れば、最初の頃よりもひどくやせ細っていたのだ。
これでは今までのようには動けないだろう。チェーンソーも出せるか、出せても振り回せるか、という不安が出てきた。
まあだからといってどうするでもなく、フラフラとしながら探索に向かった。
すると、当然の如くぶっ倒れた。
しかしその後、目が覚めると教会に戻っていた。
自分で戻ったわけではない。ならばなぜ?
そう考えていると「大丈夫ですか?」と声をかけられた。
そちらに目を向けると、ウシャンカを被ったイケメンがいた。
しかし長身なので好きじゃない。怖い系の人種だ。
私の嫌いな人種は、それなりに種類がある。
まず、男性。苦手な女性がいない訳でもすべての男性が苦手なわけでもないが、基本的に男性は苦手な人が多い。
そして年上。なんなら年下でも、ぶっちゃけ自分より背が大きかったら恐ろしい。
他にもあるがこの二つがそろっていたらとりあえずビビる。
因みに先生方と会った時も大体はビビった。著書とかの話で打ち解けたけど、追いかけられると死ぬほど怖い。
まあ、何が言いたいか。それはただ一つ。
『この男は、私にとってダメな人種である』
ただそれだけだ。
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作者名:ウルフ | 作成日時:2018年3月21日 11時