お尋ね者４-マルコ隊長は困ってる【ONE PIECE】

エースにとっての親父 ページ38

。

《エースside》


俺は天涯孤独だった


父は海賊王として処刑され
母は自分を生むために死んだ




「海賊王のせいで大海賊時代が始まった！」

「この時代のせいで、何人もの尊い命が犠牲になったか…」

「アイツさえいなければ…」

「ゴールド・ロジャーさえいなければ…」



「「海賊王に息子？…いたら最悪だな。」」


生まれながらにして、誰にも祝福されなかった。





『俺は、生まれてきてもよかったのかな…』





俺は“絆”と“愛”(かぞく)を知らない。


血の“繋がり”を求めた
＿＿ポートガス・D・エースの居場所

親の”愛情”を欲した
＿＿ゴール・D・エースの存在理由


俺は無意識の内にソレを求めてしまっていたんだ。





『誰か俺の存在を認めてくれ…』





名声を得るため、俺は海へ出た。
“エース”の生きた証を世界へ刻むために…





『俺は、“海賊王(ちから)”なんかに屈しねぇ…』


海賊王の影に隠れて怯えるだけの人生なんか御免だ。




そんなある日、俺にとって願ってもいない相手が近くの海にいる事が分かった。

四皇、白ひげの乗る船だ。

かつて、海賊王と戦ったことのある数少ない人間のひとり

この男に勝てば、俺は海賊王と同等の力があると証明で、世界にも俺の名を轟かせることができる。


この機を逃す手はねェ…！！


俺は海賊王の更にその上を行き、俺の存在を世界に認めさせるんだ！





だが、俺は負けた



白ひげ海賊団に恩義があるという魚人のジンベエと5日間にわたっての戦いで身体はボロボロだったが
直感で嫌なほど分かってしまった

たとえ、俺の体が全快だとしても





＿＿この男には、勝てねェ…！！





敗北を予感したその時だった…




白ひげ「今死ぬには惜しいな小僧。暴れたきゃおれの名を背負って、好きなだけ暴れてみろ…」




………は




白ひげ「俺の息子になれ」

エース「……！！？ふざけるなァァッ！！」





父親という存在は

俺にとって、地雷そのものだった

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