ピエロの正体を誰も知らない７【トラファルガー・ロー】

あくまで公平 ページ16

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藤虎「お前さんには、とんでもねぇ借りができちまったようですなぁ」

貴方「フフ、何を言う。これは取引…あくまで公平です。」




海軍大将藤虎とAとの間で、交わされた取引の条件は、

海軍側に、海楼石が打ち込まれた刀と、鳥カゴの操られる技のタネ明かしをする代わりに、
Aを含め、懸賞金が賭けれている人間には手出しをするな…というものだった。




貴方「…だが、これを恩義と感じたのなら、イヌカイ中佐がしでかした事を不問にしてもらいたいですね。」

イヌ「っえ、僕！？」

貴方「気付いているのでしょう？海楼石の刀をここまで運んだのは誰なのか…」

藤虎「……はて、何のことやら」

貴方「まぁ、私が言わずとも上に報告するような男ではないと思っているが…念には念を…ね？」




そう言い、辺りにいた海兵を牽制した。

たとえ、イッショウが上に報告しなかったとしても、別の海兵が言ってしまう可能性を考慮したのだ。

実際にAの鋭い視線に、聞き耳を立てていた何人かの海兵は肩をびくりと震えさせた。



藤虎「ッハッハ！天夜叉殿は、とんでもない人間を敵にしてしまったようだ！実に用意周到で抜かりがない。」

貴方「…お戯れを」




＊＊＊




その頃、ルフィとゾロとローの3人は、ドフラミンゴを倒す為に、彼らのいる王宮へと向かっていた。




ゾロ「やけに俺たちを襲う人間が少ねぇな。」

ルフィ「そうなのか？」




ルフィ達は、ドフラミンゴにより破格の懸賞金を賭けられている。

その為、彼の部下だけではなく、金目当ての者や、鳥カゴの悪夢を終わらせる為に武器を取る国民を相手にしながら進まなければならなかった。

だが、覚悟していたより襲ってくる人間が少なく、ゾロは呆気に取られていたのだ。




ロー「おそらく、Aが手を回したんだろう。」

ルフィ「まァた、アイツか！」

ロー「…王宮まではまだ遠い。それまで力を温存しておけ！」

ルフィ「おう！！」

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