【おそ松さん】怖い怖いおそ松さんIII

留守電メッセージ《 カラ松 》 ページ22

六月の終わりごろ、アパート暮らしの松野チョロ松という青年が、死体で発見された。





そこで兄であるカラ松が呼ばれ、身元確認に続いて、留守電のメッセージが再生された。





3月14日



『もしもし、チョロ松？久しぶり、母さんよ。
そっちでは元気にやってるの？小さい頃みたいに、寂しくて泣いてなきゃいいんだけど。たまには家にも帰ってきて、顔を見せてちょうだいね』



内容は、母親の思い出話のようなものだった。






3月16日



『もしもしチョロ松ー？俺だけど、今度どっか旅行でもいこーぜ！都合いい日あったら教えてくれよ！』



内容は、友人からの旅行の誘いだった。






3月21日



『もしもし、チョロ松。父さんだ、そっちでは元気にやってるか？実はな、父さんがお前に会いたがってるんだよ。お前にとっても、優しいじぃちゃんだっただろう？いつでもいいから、帰ってこい』



内容は、父親から祖父が会いたがっているという旨を伝えたものだった。







4月25日



『もしもし、チョロ松か？お前さ、なんで最近連絡つかねぇんだ？みんな心配してんだぜ？これ聞いたら、連絡寄越せよ！』



内容は、友人からの連絡をくれといったものだった。







5月1日



『もしもし、チョロ松？母さんです。あんた、カラ松には連絡とかしてるの？あんたにとってはたった1人の兄さんなのよ？たまには連絡ぐらいしてあげなさい』



内容は、兄のカラ松に連絡をしろといったものだった。







そこで、留守電のメッセージは終わっていた。





「ふむ･･････。特に怪しい点はありませんでしたな。しかし、ご両親の方は随分と夜遅くまで起きてらっしゃいますな。ほら、全てのメッセージが深夜2時過ぎにきていらっしゃる｣





刑事がとくに気にも止めずつぶやくと、その横でカラ松は頷きながらも、顔は青ざめ震えていた。





「？どうかなさいましたか、松野さん？｣





刑事の問いかけに、カラ松は震えながらも答えた。









「両親は、俺らが小さい頃に死にました･･････｣

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