【ヒプマイ】嘘も方便【夢野幻太郎】

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幻太郎side

乱数「あっ！幻太郎、おっかえり〜！」

これは一体、

幻太郎「どういう状況ですか…」

彼女を送り届けて帰ってきてみれば、

畳にうつ伏せに倒れている帝統と、ビールを片手に手を振る乱数。

家を空けたとはいえ、たった十数分のはずなのに。

乱数「帝統ったらすぐに寝ちゃったの〜

つまんないから幻太郎も飲も？」

幻太郎「まろは遠慮しておくでおじゃる」

乱数「嘘ですよ？」

幻太郎「嘘じゃないですよ。

というか、もうそろそろ起き上がったらどうですか、帝統。」

帝統「あ、バレた？」

幻太郎「バレバレですよ。そもそも、酔いつぶれたはずなのにお酒を飲んだ形跡ゼロじゃないですか。

いい加減にしてください。」

乱数「ちょっとしたドッキリのつもりだったんだけどなぁ！さすが幻太郎だね！」

幻太郎「お褒めにあずかり光栄です。
…で、何故こんなドッキリを？」

乱数「意味はないよ！面白そうだねって言って始めただけ！ねっ帝統！」

帝統「っつーわけだ！」

幻太郎「はぁ…気が済んだでしょう、二人ともお帰り下さいな。」

そう言えば突如顔を見合わせる二人。

乱数「今日は」

帝統「幻太郎ん家で」

乱数「お泊まり会だよ！」

幻太郎「…約1名いつも通りの人がいるんですが」

乱数「まぁまぁ、そんなことよりも……」

いち早く言わんとすることを察して本日何度目かのため息をこぼす。

幻太郎「……言いませんよ」

乱数「出た、幻太郎のエスパー！」

帝統「何の話だ？」

乱数「Aちゃんとどうなったか、知りたくなぁい？」

帝統「そんなんはご本人達の勝手ってもんだろ

まぁ知りたくねぇわけじゃねぇけど…」

乱数「やっぱ帝統も知りたいんじゃーん！

ねぇねぇどうなったの？？教えて教えて？」

幻太郎「教えませんよ」

乱数「教えてくれないと、真実を話させるリリックを聞かせちゃうよ？」

幻太郎「…乱数」

乱数「嘘だよぉ、そんな怒んないでって〜
でもでも、もしデートのことで悩んでるなら僕に相談してみるのもありじゃない？」

たしかに、女性の喜ばせ方なんてものは知らない。

小生が行きたいと思う場所と、彼女が行きたいと思う場所はきっと違うだろう。

休日の過ごし方といえば、街へ人間観察に行くか、本屋巡り。

一方彼女は大学生。
俺とは違って、オシャレなカフェでも巡っているのだろうか。


幻太郎「…日にちしか決まってませんよ」

乱数にのせられ渋々口を開いたのだった。


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