１ ページ3
.
いつだって若者で賑わう街、シブヤ。
私はそこの大学に通う至って普通の大学生だ。
そんな私は今、友人のお使いで大きなショッピングモールに来ている。そして迷った。
A「どこに行けばいいんだ？」
建物はここで合っている…はずなのにモール内のマップを見てもわからない。
友人から送られてきたメッセージを確認。
合ってるんだよなぁ、建物は。
もう人に聞くしかないかな。本を読みそうな人を探す。あの人とか良さそうだ。
そう思って話しかける。
A「あのっ、すみません！夢野先生のサイン会ってどこでやるか知りませんか？」
振り向いた男性はとても綺麗な顔立ちで思わず息をのむ。
男性「あぁ、夢野先生のサイン会なら7階でやるみたいですよ」
そう優しげな笑顔で答えてくれて思わずこちらも笑顔になる。
A「ありがとうございます！」
親切な男性に背を向けて走った。
その後男性が呟いた言葉は、走り去った彼女には聞こえない。
男性「まぁ、嘘なんだけどね。」
___________
______
時間もギリギリだったので走って向かっていたが途中で気づく。
A「…あれ、この建物7階なんてないじゃん」
ここの最上階は5階。じゃあ7階というのは？
A「まさか、嘘？」
その後ダッシュでサービスカウンターへ行き、場所を尋ねれば3階だと教えてくれた。
サイン会は始まってしまったが、時間は全然間に合う。
3階に行けば、溢れんばかりの人がいた。見るからにここなんだろうな、という感じの。
夢野幻太郎という名前だけは聞いたことはあった。
ふりんぐぽっせとかいう、シブヤ・ディビジョンの代表なのだという。学校はその話題でもちきりだ。
まぁ、私には関係ないんだけど。
店員「次の方どうぞ」
A「あ、はい！」
そう呼ばれ机の前に行き、そこに座る人物を見る。
A「え」
幻太郎「あぁ、あなたは先程の。無事に辿り着けてなによりです」
A「…嘘つきやがりましたね？」
幻太郎「はて？何のことでしょう？」
…むかつく。
幻太郎「本出して下さい、サインしますので」
あくまで私は友人のお使いで来ているのだ。目的は夢野先生からサインをもらうこと。
不服だが、彼の前に本を差し出す。
A「お願いします」
そして書かれたサインを見る。
A「え、夢野幻太郎じゃないんですか？」
幻太郎「夢野幻太郎は嘘つきでして。」
そこにはとても綺麗な字で有栖川帝統と書かれていた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 976人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はりそん(プロフ) - オタクさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けてとても嬉しいです！こちらこそありがとうございます！！！ (6月19日 8時) (
レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
オタク - すごくいいお話だったので一気読みしてしまいました！こんなに素敵な作品を作ってくださって本当にありがとうございます！！ (6月19日 1時) (レス) id: 7a68ba3320 (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - マイケル磯田さん» コメントありがとうございます！最高なんて言って頂けて私も最高です！すごく嬉しいです！ありがとうございます！ (2022年4月22日 0時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
マイケル磯田 - ふと、推しの夢小説って読んだことないな…と思い主様の作品を拝見させていただきました！あの…最高でした(語彙力)世界で1番幻太郎のことが大好きで、物語の中の彼が可愛すぎて、悶絶しながら読ませていただきました（笑)幻太郎の新たな一面も見れて楽しかったです！ (2022年4月12日 7時) (レス) id: a8e885080b (このIDを非表示/違反報告)
はりそん(プロフ) - 花奏さん» コメントありがとうございます！ひぇ、、、そう言って頂けてこちらも胸いっぱいです……！ありがとうございます！！！！ (2021年11月17日 2時) (レス) id: bafcf47fba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はりそん | 作成日時：2018年9月6日 2時
