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…家の前に、女の人がいた。
おそ松は「お！あれ誰だろう！！」なんて近づいていく。
…………………あれ？
急に胸が苦しくなる。
体が動かない。
おそ松を呼ぼうとしたけど声も出なかった。
お「お姉さ〜〜ん ここで何して……」
女の人が振り返って……………
おそ松が固まった。
だがさすが長男。
すぐに動き出した。
ゆっくり後ずさりしてきて、僕の手を握って
「逃げるぞ」
って合図して来た。
その瞬間、今よりキツイ痛みが胸を襲って…
僕は顔をしかめた。
本当は崩れ落ちそうなほど苦しいけど、
体が動かないから倒れることもできない。
僕はおそ松を見る。
おそ松は怪訝そうな表紙で僕を見ていた。
僕が目線を女の人へと移すと、
おそ松も釣られて目線を動かした。
その女の顔を見て、思わず血の気が引いた。
その女はロングヘアーで、片目を隠している。
それは別に変じゃない。
でも、目があるはずの所に目がなくて……
ぽっかりと穴が開いていた。
そしてその穴からは、ダラダラと赤い液体…
そう。″血″が流れ出ていた。
口は耳まで裂けてて_______________
吐きそうになった。
見た目キモすぎ……しかも右手ないし……
ないわーー………………
するとおそ松が何かカンチガイして、
「アイツのせいか！？」って女に向かって走っていく。
……何考えてんの？アイツ………
お「でりゃ！！」
おそ松が持っていたカバンを女へとぶん投げた。
カバンは相手の顔に思い切りヒットして…
体が…！解放された！！
やっと動ける…そう思ったときだった。
一「ぐはっ……………！？」
喉奥から鉄の味がして、僕は地面に崩れて咳をした。
口から赤い液体が吐き出されたのを見て、
僕は何度も首を横に振った。
僕、血、吐いてる………………！
お「あれ？あの女…どこいった！？」
おそ松の声が聞こえて、僕は顔を上げた。
でもまだ、喉奥で血の味がしてる。
おそ松が僕の様子を見て、慌てた様子でこっちに走ってくる。
お「一松！！後ろ________________」
一「……っ、う、しろ…………………？」
僕がゆっくり振り返ると、あいつが立ってた。
あいつは僕の腕に手をかけると、ものすごい力で腕をへし折った。
一「あ、あぁぁぁぁああぁぁあぁあ」
僕の悲鳴が、町に響き渡った。
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作者名：松壱 | 作成日時：2017年12月1日 18時
