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演技 ページ15

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一「…立て。歩け。そこまっすぐ」


一松はぶっきらぼうにそう言うと、俺を蹴る。

カ「うっ……、わかった、わかったから蹴らないでっ…」


…仕方ない、今は絶望してる場合じゃない…。


前だって、記憶は戻ったじゃないか。



アタマにピストルをはなったらさ、


ソウダヨ、殺ソウトスレバ、キット



ピストルは持ってるし、いざとなったら前みたいに頭を貫けばいいんだ。

そうしたら、きっと元に戻ってくれるさ!なぁ?


ははっ、そうやって考えたら、なんだか気が楽になったな!


元々この廊下をまっすぐ進んだ先に行くつもりだったんだし、好都合じゃないか。

俺に何か不利益なことがあるか?


まぁ、監視の目があるというのは面倒だな。ははは…


一「………」

カ「………」


…とはいえ、双方無言の状態で、というのは気まずいな…。

いつもの一松なら、一松から喋ってくれるからなぁ…。


なんで俺、こんな事になってるんだろうな?

まぁ元々俺がはぐれたのが問題かー…


なんて考えていれば、一松に止まれと命令されて、俺は止まる。

カ「…?ここは……」

てっきり突き当たりについたと思っていたのだが、まだ突き当たりの部屋ではない。

廊下の途中…なんだが?


カ「…一松?なんでここで止m((一?「黙れ」ひっ」

質問しようとしただけで、思い切り睨まれるとは…

やっぱり一松は、敵側に回ってしまったのかな…。



一「そこの窓から逃げろ」


ふと、囁くような声が聞こえた。

カ「え……」


一「二度は言わねぇ。一回でわかるだろ?」

カ「一松っ…お前………!!」


暗闇の中、薄っすら見えた一松は、先ほどのような目はしてなくて。

()の、そして今まで・・・()の、あの優しい目をしてたから…!

言葉に惑わされてしまった、一松は最初から、記憶喪失でも敵でもなかった…


あれは、すべて芝居だった…!!


カ「一松ッ…、嫌だ、俺っ……」


一「…まさか、…お前がここまで来るとは思ってなかっタ。

俺は、その気持ちだけで十分。」


ふっと微笑むと、一松は俺を抱き上げて________




窓から、外へと放った。


ここは一階だから、地面に放られても別に痛くはなかった。

…体は。


でも、心の方はズキズキと痛くて…、


カ「一松っ…………!待って…!!」



慌てて窓に駆け寄ったが、無情にも鍵がかけられてしまい開かない。


窓越しに見た一松は、少し寂しげに、微笑んでいた___________。

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フルですが何か(プロフ) - ゴフッ←(最初の甘さからの温度差に致命傷を負った人間) (2023年1月8日 22時) (レス) @page16 id: 954ab8f47c (このIDを非表示/違反報告)
松壱@おそ松さんgirls(プロフ) - ルーことさん» 閲覧&コメントありがとうございます!はい!頑張ります! (2018年12月23日 20時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
ルーこと(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください! (2018年12月23日 14時) (レス) id: 2c5edc2ba8 (このIDを非表示/違反報告)
おそ松さんgirl(プロフ) - ドンヒラgirlさん» 閲覧有難う御座います!はい!頑張ります!!(*´∇`*) (2018年6月13日 20時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
ドンヒラgirl - 1からずっと見てました!素晴らしい語彙力とストーリーの内容で見いってしまいました!続きが楽しみです!これからも頑張ってください!^^ (2018年6月13日 18時) (レス) id: 4539be4f63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:松壱 | 作成日時:2018年5月18日 19時

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