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一「おいクソ吸血鬼。
こんな森の中来ちまって…これからどうするつもりだ」
森の中を進みながら、彼の手を握り前を歩く吸血鬼に聞く。
吸血鬼は機嫌が良いらしく、何か鼻唄を歌っている。
カ「此の先に俺の作った聖域が有るんだ!
其処なら他の者は入れない!だから其処に行こう!」
意気揚々とそう言うと、吸血鬼は一松を連れて走り出した。
が、走り出したのは吸血鬼だけで、詳しく言えば一松は引っ張られているのだった。
一「ちょ、え、速い…」
カ「すまない一松!
急がないと…また見つかってしまうんだ!」
叫ぶように言う吸血鬼は、走る速度を上げた。
しっかり握っているとはいえ、ここまで速く走っていると手が離れてしまいそうになる。
一「見つかるって誰に……うわ!??」
カ「! 一松!!」
突如起きた爆発に二人の手は離れてしまう。
と、同時にまた爆発が何回か起きてシスターは吹き飛ばされてしまった。
カ「くっ…!一松!一松、何処だ!?」
辺りは爆発で舞った砂や煙で見えなくなってしまっている。
カラマトゥは焦り、腕を乱暴に振り回した。
しかし、近くに一松はいないらしい。
カ「…!来てくれ、蝙蝠!」
蝙蝠を呼べば、来てすぐ「一松の後をつけろ!」と指示を出した。
どうやら先程の爆薬には、鉄粉が含まれていたらしい。
カラマトゥは思った通りに体を動かせなくなった上に、変化もできなくなってしまった。
と、突然後頭部に衝撃が走る。
何者かに殴られたようだ。
吸血鬼は痛みに耐えながら、背後を振り向いた。
其処にいたのは_________
カ「……一、松」
シスターだった。
其の者の背後には、カラマトゥの放った蝙蝠も飛んでいる…ということは、此の一松は本物であるということだった。
其の事実は、カラマトゥの心を悲しみで支配させた。
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おそ松さんgirl(プロフ) - みくさん» ありがとう!頑張る!! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 面白いよ!更新頑張ってね! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 7f167612e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:松壱 | 作成日時:2018年5月20日 12時