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一松の自宅はカラ松の家から然程遠くない所にあり、行き来するのに便利であった。
自宅、と言ってもマンションで、彼の部屋番号は606号室だった。
エレベーターに乗り込み、『6階』と『閉』のボタンを押せば、自分を乗せたその箱は、自動で6階まで連れて行ってくれる。
なんと楽かつ便利なのだろう…。
部屋に入ると、靴を脱ぎ、電気をつけることもせず奥の部屋まで進んで行った。
寝室まで進むと、真っ暗闇だったせいで、床に置いてあった荷物につまずき、彼はベッドに倒れこんだ。
一「ああああ〜〜…………ウッッッソだろ…」
倒れこむなり、眼鏡をずらして両手で顔を覆った一松。
一「…なんっであいつが前世の記憶とか持ってんだよ…」
…どうやら、一松も、カラ松同様前世の記憶があるらしかった。
カラ松にはあえて嘘をついたのだ。
『もし自分も記憶があると言えば、前世の事に捉われるかもしれない』
そう思ったからだった。
一松としては本当は言ってしまいたかった。
しかし、それだけはできない。
一「……………」
だが、思い出したのはカラ松の顔。
「前世の記憶なんてねぇ」と突っぱねてしまったが為に、カラ松に悲しそうな顔をさせてしまった________
一「……」
一松は立ち上がると、カーテンを開いた。
夕焼けが橙色に部屋の中を染めた。
ノートを取り出し、シャーペンを取り出し、一松は絵を描き始めた。
________かつての自分と、カラマトゥの絵だった。
一「…捉われるか、捉われないかは……彼奴次第だ」
その絵に一文添えると、ノートのそのページを破り取った。
差出人は書かずに、カラ松宛という事だけがわかるように白い封筒に『松野カラ松様へ』とだけ書いて、手紙をしまった。
一「……………出し行くか」
封を糊付けすると、一松はまたも家を出る。
向かうのは________カラ松の所だった。
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おそ松さんgirl(プロフ) - みくさん» ありがとう!頑張る!! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 1f58a69c9c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 面白いよ!更新頑張ってね! (2018年6月3日 23時) (レス) id: 7f167612e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:松壱 | 作成日時:2018年5月20日 12時