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自室のソファーに背中を預けた私は、ポケットから取り出したスマホの検索機能でお店の名前を探す。いつも通る道なので見つけるのは簡単だった。親指でタップした画面には【坂田優】と書かれた名前と画像。
興味がないわけではなかったが、きっかけがなくて一度も手を出したことがない。都会に住んでいるとそのような外観の建物を見かけることも多々有るが、実際に中に入ろうとは思わなかった。
「ホストかぁ」
高校時代の坂田くんは、持ち前の明るさと元気さが活かされクラス内でも人気なポジションだった。加えて整った容姿を持つ彼の周りは常に誰かに囲まれていて、言わば高嶺の花のような存在。
そのまま大学入学して明るい人生を送るんだろうなと勝手に想像していた私にとって、ホストとして働く坂田くんは斜め上の予想外だった。他人の事情を詮索するつもりはさらさらないが、多少気になる部分だ。
「……来週の水曜日、」
カレンダーのアプリを開いて確認する。空白の欄に予定有りのマークを書き込んだ私は小さく息を吐いた。
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「なあ、センラ」
少し離れた場所で髪の毛を整えていた金髪の男は、俺の声に反応して鏡越しに目を合わせてきた。切れ長で色気を纏うこの男は、休憩時間以外は常に女性客に囲まれている。
「Aちゃん、覚えとる？」
「はあ？」
俺の言葉に訝しげに眉を顰めたセンラは、髪を弄る手を止めてこちらを振り返る。蕩けるような蜂蜜色の瞳にはスーツ姿の俺が反射して映っていた。
「どしたん？急に」
「いやー、 ……今朝会うたんよ」
「坂田、お前また客を家に連れ込んだん？」
「そこは堪忍やって」
呆れたように溜め息を吐きながら「Aちゃんってあれやろ？高校で同じクラスやった子？」と返事をしたセンラに俺は微かに笑みを浮かべた。
「その子。かなりの美人になっとったで」
「高校の頃から高嶺の花やったもんなぁ」
「で、ここに誘った。」
は？とセンラのマジレスが突き刺さる。予想通りの反応に体を縮こませた俺はえへっとはにかんだ。直後に鳴り響いた仕事用のスマホの着信音に、俺はスマホ片手にその場を逃げ出した。
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らむ(プロフ) - みさきさん» みさき様 コメントありがとうございます！更新速度は遅くなるかもしれませんが、完結までお付き合いいただけると嬉しいです✿ (2022年9月19日 12時) (
レス) @page44 id: 246795febf (このIDを非表示/違反報告)
みさき - 頑張ってください！ (2022年7月27日 0時) (レス) @page39 id: 734386537b (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - アヒルさん» アヒル様 コメントありがとうございます。楽しんでいただけて何よりでございます✿今後もどうぞ宜しくお願いいたします。 (2022年7月2日 9時) (レス) @page19 id: 246795febf (このIDを非表示/違反報告)
アヒル - らむさん、やばいです。 めちゃくちゃ好きすぎて、友達にすすめちゃいましたｗｗ これからも、頑張ってください！ (2022年7月2日 6時) (レス) @page1 id: f44091270b (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - 翔さん» 翔様 コメントありがとうございます！当方の単なる妄想話にも関わらず、翔様に楽しんでいただけて嬉しい限りでございます。原曲もとても素敵な曲ですよね🌷今後も更新を続けてまいりますので、息抜きの際にでも是非お楽しみくださいませ。 (2022年6月30日 0時) (レス) @page11 id: 246795febf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らむ | 作成日時：2022年6月27日 10時
