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あの子の気持ち ページ4
授業中。
ふあぁ、と欠伸が出る。窓から射し込む太陽の光についうとうとしてしまう。
窓の外を眺めると、丁度A組が体育をしているところだった。走り幅跳びをしている様だけどあんずはテキパキと記録を測っている。
ああいうところが好かれるんだよね。あの子はいつも。
転校した直後に奇跡を起こすだのなんだの言われて無謀なことに協力しちゃうくらいお節介で。
本当に奇跡もおこしてしまったんだから。
…あんずになりたい。
性格もこんな歪んだ性格よりあれくらいお節介な方がよっぽどましだ。
パチ
あんずと目が合った。…目があってしまった。
直ぐに目を逸らしたけど妙に心臓がドキッとした。
表情をよく読み取れなかったけど、どんな顔をしてたかな。
あんずのことだから泣いてたりするのだろうか。
知らない。出来ればこのまま関わらないでいい。
無駄に争ったりしたくないし話してると辛いし。
そっぽ向くのをやめてまた窓に目を向けると、既にあんずはクラスメイトと話していた。
ふわぁ、また欠伸が出る。
黒板に向き直ってペンを走らせた。
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作者名:紫乃月 | 作成日時:2019年12月26日 22時