僕中心の世界 (ページ24)

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彼の傷をみて全てが繋がった。

｢カズ？｣

中学で一緒になった彼。

大きな病気を抱えてるらしく体育の時間には必ずいなかったし学校を休むことも少なくはなかった。

のちに生まれつき心肺が悪くいずれは移植が必要な身体だと分かる。

でもそれは彼が中学を辞めてから数ヶ月後のことで。

休みがちなことが気に食わなかった生徒たちに虐められてたカズ。

みんなが唯一知ってる彼の持病喘息。

その日は調子が悪かったらしく吸入器を制服のポケットに入れていたカズ。

昼休みに吸入している所を見かけたそいつらは腹いせにその吸入器を奪い取り投げて遊ぶ始末に。

不安な目でそれを見つめ苦しそうに呼吸するカズを見かけた俺は空中に舞ったそれをキャッチしカズに吸わせる。

涙目になりながら息を整えるカズ。

逃げるそいつら。

数分すると正常な呼吸に戻っててカズは申し訳なさそうにでも少し嬉しそうに俺に礼を言う。

そこからかな？俺らが仲良くなったの。

でもカズの身体は風邪をひいたのをきっかけにどんどん悪くなっていき学校どころか家にもいれないくらいの容態になってしまった。

だから俺らはそれっきりで

その僅かな期間の思い出は記憶の奥底にしまわれていた。