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二宮side
電車から降り、ふと手に違和感を感じる。
手には見覚えのないメモが握られている。
男らしくて決して上手いとは思えない字で『今までの悪態反省してる。だからあの事は誰にも言わないで欲しい。』と書かれている。
駅で起こしてくれた人は櫻井だったってことが直ぐに分かる。
翔｢二宮、、おはよ｣
僕が席に着くと後ろを振り返り、そう言う櫻井。
それが可愛くて面白くてもっと意地悪してやりたくなった僕はまた頻繁にトイレに行く。
あっという間に下校時間になって、僕は颯爽と教室をでる。
教室を出る前に櫻井と目が合った。
あの時の何か言いたげな顔がまた面白くてたまらない。
電車に乗り込み、空いてる席に座る。
いつもより混んでるみたいで車内はもわんと生暖かい空気。
気がつくと冷房がついていて、いい感じに涼しい。
もう冷房の季節かと呑気に考えていると感じる胸の違和感。
和｢＿ﾋｭｯ｣
最悪だ。発作は明け方にしかでてなかったのに、。
だんだんと苦しくなる呼吸。
生憎端の席じゃなくて凭れるところがない。
苦しくて前屈みになると、
｢わっ！｣
頭と誰かの体がぶつかり、悲鳴が。
痴漢とでも思われたかな。
？｢僕座ります｣
次は男子の声。
女子は姿勢を戻そうとしない僕に危機感を覚えたのか、周りに謝りながらどこかへ移動して行ったみたい。
｢凭れてていいから。｣
僕は隣に座った男子に凭れる形になる。
和｢すいませ、、っﾋｭｯ…けほけほﾋｭｯ｣
でも、申し訳なさ過ぎて何とか姿勢を直す僕。
やっぱり苦しくて、すぐに前かがみに戻る。
胸に手を当てずには居られなくて胸にサッと伸びる手。
第1ボタンを外そうとするけど手が震えて外せない。
周囲は僕の異常に気づいたのかザワザワし始める。
小発作でもキツくてキツくて。しかも周りに人がいて焦る。そのせいでなかなか落ち着かなくなって…って負のループにハマる。
？｢次の駅で降りよう｣
隣の男子がそう言う。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2023年1月28日 0時
