動いたここじゃ始まらないから (ページ12)

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二宮side

和｢は？今日も俺？｣

｢お前の遅刻に櫻井巻き込むなよ。｣

｢どーせゲーセンでも無理やり連れてったんだろ？ほんと呆れるわ｣

和｢は？ゲーセンなんて行くわけないじゃん｣

関｢ライバルだからってこんな落とし方間違ってる｣

和｢？？｣

｢お前、前回のテスト、クラス2位だっただろ？だから1位の櫻井を貶めようとしてんだろ｣

ヒートアップする悪口。

和｢昨日俺行ったんだから、関行ってよ｣

関｢俺、今日特に体調悪いんだって。｣

｢二宮行けよ、｣

もーどーすることもできなくて、結局また僕が行くことに。

ゴミの小屋のすぐ近くで、鈍痛続きのみぞおちに鋭い痛が走る。

血の気も引いてきて、地面に吸い寄せられる。

和｢はぁっはぁ、、はぁ｣

じわっと脂汗が滲む。

倒れて間もなく吐き気が襲う。

前みたいに雅が通りかかってくれと神頼みする僕。

和｢げほげほっ…｣

胃が捻られたみたいな感覚が襲うと同時に嘔吐してしまう。

その嘔吐物がなんか鉄臭いなと思い、固くつぶった目を少し開く。

すると黒っぽい血が地面にぶちまけられている。

ずっと前に肺炎になった時、喀血をしたんだけど、血を吐くのはそれ以来で慣れない血に冷や汗が出てくる。

心臓はバクバクと忙しなく動いてるのに薄れてくる意識。

僕は誰にも見つからないまま目を閉じた。