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｢数値は正常ですが、症状からして自律神経失調症だと思いますよ。漢方薬出しておきますね。｣
かかりつけがダメなら他の病院で診てもらえばいい。
そうすれば治るだろう。
また安易な考えをしてしまった僕。
苦い薬を飲み続け、病院にも通うが、かかりつけ同様、なんの効果もみられない。
むしろ悪化しているようにしか思えない。
以前は、運動した時に気分の悪さが出てたのだが、半年たった今、普通の生活を送っていても辛くなっちゃうように。
病気や症状の原因が分からないまま中学生になった和。
保健室の先生がいい人で、和の体調をよく理解してくれる。
だから、無理やり何かをさせようとはしないし、そのおかげで和も学校に通えてる。
だったんだけど、夏の初めの体育で、和は倒れた。
ただの貧血だろう。と事を大きくしたくない教頭たち。
頻脈状態が続いて何かの病気なんじゃないか？と病院へ連れていこうとする保健室の先生。
激しく言い争った末に、病院へ連れていくことになり、僕が呼ばれた。
｢脈拍がずっと140以上で…｣
目に涙を溜めた先生。
｢もしかしたら心臓に何かあるかもしれないので、小児循環器内科で診てもらいましょう。｣
後部座席で和の身体を摩りながらそういう先生。
これが病気発見のきっかけとなった。
大きな病院に来て、胸部レントゲン・心電図検査・運動負荷試験
血液検査を済ませた後に診察。
そこでは何の異常もなかった。
けれども、たまたま担当になったその先生は患者さんに寄り添ってくれるような優しい先生で、エコーもしようと話をもちかけてくれた。
エコー検査室に入って約1時間。
一向に出てくる気配はなくて、、何かあったのではないかと心配になる。
まさか、異常が見つかっていたなんて……
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年10月23日 21時
