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｢けほげほっ、、うぇっ、、おぇっ、、｣
学校から電話があった。
体育をして数分後、気分が悪くなり倒れた。と。
保健室に顔を出すと、ベッドの上で蒼白い顔をしながら嘔吐する和が。
目は固く瞑られ、苦しそう。
嘔吐が落ち着き、車に乗ってもよさそうになった頃、小さな身体を背中に乗せ、車に向かう。
｢和、病院行ってみよっか？楽にしてもらおうね｣
あまりの辛さに涙を流す和。
優しく声をかけると、不安そうな顔で首を縦に振り、シートに身体を預けた。
病院に行けばどんな病気でも治してもらえると思ってた。
そんな安易な考えが和を苦しめることになるんだ。
*
その日、学校から直接向かったかかりつけのクリニック。
｢便秘だと思います。整腸剤出しときますね。お大事に。｣
お腹の調子が悪いことが多く、その度に来ていた病院。
だから、今回もお腹に原因があるのでは無いかということで、簡単に診察を済まされ、7日分のお薬が出された。
そのクリニックで処方された薬は効かず、数日後の体育で再び気分が悪くなってしまった和。
あの日ほどじゃないんだけど、体調が悪いのには変わりがないから、保健室で休ませている。という電話がかかってきた。
玄関で待っていた保健室の先生が、
｢実は、頻繁にこういうことがりまして、体育終わりとかに1時間休むということも珍しくはなくて。｣
と眉を八の字にして言う。
そんなことあったのか。とビックリして言葉が出ない。
｢和也くん、お兄さんに心配かけたくなかったんでしょうね。
でも、やはりこんな頻繁に体調を崩していると不安なので、もう一度お医者さんに診てもらってきてくださいね。｣
そんな僕にそう言葉をかけ、保健室に案内してくれる先生。
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年10月23日 21時
