Nのカルテ (ページ14)

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｢脳波がちょっと怪しいね。お薬再開しよっか。｣

月イチの通院。

僕はてんかん持ち。

きっかけはおそらく、小さい頃に経験した熱性痙攣だと思う。

ここ3年は発作もなく、異常も見られず、難なくすごしてきたのに。

原因は多分2年生になったせい。

1年生までは、看護師のかーちゃんによる生活指導があり、11時までにベッドに入り、朝は6時に起こされるという規則正しい生活だったのに、

2年生になってからは関わる友達も変わってきて、発作も全然出なかったから大丈夫だろうって思いこんだせいだろう。

｢今日から徹底管理するからね｣

｢え？もう高2なんだし自分で出来る。｣

学校へ向かう途中、車の中で母ちゃんが言う。

母ちゃんの徹底管理の仕方があまりにも完璧すぎて、、

薬は必ず目の前で飲まないとって感じだったし、検温も毎朝。

夜勤の日は母ちゃんの弟をウチに派遣し、俺に何かあった時にすぐ対応できるように備えてる。

しかも、ゲームは9時になると取り上げられるし、、本当に酷いもんだ。

まぁそのおかげで3年間、発作がでなかったんだけどね。

｢おはよ｣

｢おはよ、寝坊か？｣

｢通院だわ｣

｢あっそう、二日酔いからの寝坊かと思ってたわ。
んで、どっか悪いの？｣

｢いや、検診的な｣

｢そーいやぁ、1か月前くらいにも検診って言ってなかったっけ？｣

｢そーだよ｣

｢すげぇ頻度だな？｣

｢だよな｣

いつものように翔と会話を交わし、授業の準備をしていく。