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｢和、結構調子悪そうでさ。｣
｢そうなの？｣
｢うん。あ、そーだ。明後日から1週間居ないから、着替えとか諸々宜しくね。｣
和にぃのお見舞いから帰ってきたお兄。
僕にそれだけ伝えると、荷造りを始め、その後はご飯を作って、部屋に篭もる。
環境省のエースなんで、期待値も大きく、大変なんだよね。(誰から目線だよ←)
お兄が飛び立った日、まだまだ着替えのストックは大丈夫だろうと思ってたんだけど、
｢嘔吐が酷く、着替えが残り少ないんです。持ってきていただけますかね？｣
と病院から電話が入る。
思った以上に深刻そうで、急いで着替えを準備する。
｢お願いします。｣
18歳以上はお見舞いに行くことを禁止されている。
だから、16歳の僕は毎度毎度、受付の人に渡して、直ぐに帰らないといけない。
帰れって言われるギリギリまで、周りをキョロキョロと見渡し、和にぃを探す。
嘔吐が酷いんだから、到底病室から出られるはずないのにね。
『着替え届けに来たよ！』
『たすかる』
『結構調子悪い感じ？』
病院のトイレに篭もり、和にぃにラインを送る。
すると直ぐに既読がつき、返信がくる。
んで、僕がそう聞くと、電話がかかってきて、、、何かあったんじゃないかと思って、焦って出る。
｢なになになに？どーしたの？｣
｢いや、こわっ、なに？(笑)｣
焦る僕とは裏腹に、余裕そうで元気な声を発する彼。
｢体調、普通よ。今ね、窓際いるんだけど、ゆーた、もう外？｣
｢え、あ、まだだけど！ちょっと待ってね、今から外出る！｣
“窓際いるんだけど”は、確定案件。お手振りフィーバーだ。
急いで外へ出て、和にぃが居るはずの病室の方を向けば、病衣から伸びる細い手をブンブンと振ってくる和にぃ発見。
遠目からだけど、久々に顔が見られて良かった。
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賞味期限(プロフ) - ちえさんさん» ありがとうございます！兄弟設定のお話大好き人間なんで、はじまりの年は結構お気に入りなんです！続編的なもの書いてみようと思います！ (2023年2月5日 7時) (
レス) @page34 id: e5602ed7e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちえさん(プロフ) - はじまりの年、とても素敵なお話でした。この設定で長いお話も読んでみたいなぁ、なんて思ってコメントしました。作品、いつも楽しく拝見しています。 (2022年12月22日 8時) (レス) id: 94c3edab09 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：賞味期限 | 作成日時：2022年11月5日 1時
