Walking with you 6 (ページ17)

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｢二宮先生っ！｣

二宮先生の家とかした
医局の隣の仮眠室。

内野先生の命令をあっさりと受け入れた彼には
受け持ち患者さんが数名いて、今後どうするのか
しっかりと話し合って対応していかなければいけない。

｢あれっ、｣

いつものソファは空。

どこいったんだよ。と頭を掻きむしっていると、

｢けほけほけほっ｣

弱々しく咳き込むこえ。

いつも水谷さんが寝てるベッドからだ。

バッと白衣の音を立て、振り返ると、

小さなネブライザーを口にくわえ、
水谷さんに点滴をしてもらってる二宮先生が。

｢えっ、二宮先生、どうされたんですか？｣

｢｢邪魔｣｣

僕が駆け寄ると、二宮先生と水谷さんにそう言われる。

ふたりの負のオーラは凄く、自然と後退りしてしまう。

二宮先生は点滴を刺してもらうと、
水谷さんにパックを持ってもらいながらベッドへ移動。

いつも以上に猫背で、気だるそうに歩いているから心配。
それと同時に、二宮先生も人間なんだなと実感。

｢趣里ちゃんありがと｣

｢いいえ。おだいじに。｣

淡々と会話する2人。
この短い会話に滲む信頼感。
胸の奥底がぶるっと震え上がる。

｢あっ、ゴメンなんだけど、
そこの大きいの退けてくれる？
視線がうるさくて寝れないんだよね。｣

｢了解でーす｣

ボケっとそれを眺めていると、
いつの間にか強制退室させられている僕。