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にじゅうに.見習い登場 ページ15

そんな感じで騒がしく終わり、翌日。
今は朝で、見習いさんは午後二時頃来るらしい。

見習いさんは緊張するだろう。
と言う主様の配慮によって、夜は宴をするらしい。
それで刀剣達のある程度の交流や、酒に強い刀剣等を学んでほしい。

…との事。
私は勿論、料理をする筈なのだが……


『…何でずっと縁側にいるんだろう……』

鶯丸「まぁ、細かい事は気にするな。」


そう、私は朝餉と昼餉以外は、殆ど縁側にいる。他は厠とかしか行ってない。

多分、見習いさんから私を避ける為何だけど、私そんなに問題児なのかな?
個人的には、鶴丸さんの方が問題だと思うけど。


『そんなに見せなくない理由でもあるのかなぁ…やっぱり、あの″乗っ取り″ってやつ?』

鶯丸「恐らくそうだろうな。此処は太刀も多いし、乗っ取りが嫌いな短刀が殆どいない。

そして見習いは男、だとすると高確率で女体になった乱を欲しがる。この本丸程、乗っ取りしやすい処はないさ。」


まぁそれ以外の理由もあるだろうな、と付け加え、鶯丸さんはお茶を飲む。

確かに…よくある乗っ取りに、最高に当てはまってる気がする。
純粋な人だといいなぁ……


***

「あれっ?乱藤四郎様?」


自室に行こうとした時、後ろから聞き覚えのない声がする。

振り向くと、巫女服を来て、まさしくイケメンって感じの人がいた。
恐らく見習いさんだろう。今はもう四時を回った処だし。

と言うか、本当に私を紹介しなかったんだな…気付かなかった私も私だけど。


『うん、そうだよ。もしかして、見習いさん?』

「はい!俺、隼人(はやて)と言います!…乱藤四郎様はこの本丸にいたのですね。」


短刀が少ない本丸って聞きましたから、てっきりいないのかと思いました。
と言う見習いさん。

ちょっと緊張してるけど、優しそうだし、普通にいい人っぽい。


『まあそう思われても仕方ないよ。これから頑張ってね、見習いさん。』

隼人「!!は、はい、頑張ります!」


精一杯の笑顔で言うと、見習いさんは分かりやすく顔を赤くして、答えた。

流石の自分もそこまで鈍くはない、寧ろ鋭い方だ。何が言いたいかって?

……惚れたんだよ、私に!!


いつの間にかいなくなってた見習いさんに気付いて、極の機動を使って自室に行く。

え、だってあの見習いさん、私の事″普通の″乱藤四郎だって思ってるんでしょ?

主様も私を隠したがってたから、多分私の事が女なのも資料に書いてない筈。

…何で惚れたの??

にじゅうさん.考察→←にじゅう.嘆き



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作者名:赤林檎 | 作成日時:2019年2月16日 17時

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