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番外編.撫で心地が良いのです ページ11

そんな感じで、縁側に横たわっていたら、隣に大倶利伽羅さんが座った。

どうしたんだろう、と思いつつ、そのままにしといたら、頭を持ち上げられた。
そしてあろう事か、膝枕をされたのだ。


『大倶利伽羅さん…?』

大倶利伽羅「…お前、今日猫化してるだろう。今朝の朝餉で主が言ってた、あれ。」


え、何故ばれてるんですかね。
そんな特別に関わった事もないし、何なら大倶利伽羅さんと話したのは、精々内番程度。

なのに、どうして…


大倶利伽羅「…猫の匂いがする。それと、普段乱は日向ぼっこ何かしないだろう。」

『…凄いね、大倶利伽羅さん。そうだよ…』


普段馴れ合わない、って言ってるけど、人一倍観察眼が良いのかもしれない。
だから、私が気付かない内に、私を心配したりした事もあったのだろう。

表情に出せなくても、心の中で思ってるって、知ってるから。


大倶利伽羅「……」

『…大倶利伽羅さん?』

大倶利伽羅「…すまん、撫で心地が良くて…」

『んー、いいよ、私も気分良いから。』


大倶利伽羅さん、撫で方が上手くて、思わず眠くなっちゃいそう。
きっと、尻尾があったら、凄く嬉しそうにしてたんだろうな。隠してるけど。

多分、普段猫にも撫でてるんだろう。
素人がこんなに気持ちいい撫で方、出来る訳ないからね。


『……ん、眠たい…』

大倶利伽羅「…寝てもいいぞ。」


だんだんと重くなっていく瞼に、無意識に言ってた言葉。
そして大倶利伽羅さんの発言によって、私は眠ってしまった。

そして私は知らなかった。
撫でてる時はフードを外していて、それを他の刀剣に見られていた事を。


***

大倶利伽羅「………その、すまん……」

『ううん、大丈夫だよ。』

鶴丸「ほれ乱、猫じゃらしだ…いったあ?!」


起きたら鶴丸さんが猫じゃらしを目の前で動かしていたので、躊躇なく頬を殴る。

猫化はしたけど、猫じゃらしとかには反応しないみたい。
語尾ににゃん、とかついてないからね。


鶴丸「しかし、この組み合わせは珍しいな。どんな風の吹き回しだ?」

大倶利伽羅「…撫で心地が良かっただけだ。」

『ん…大倶利伽羅さん、膝の上、落ち着くから。』


自分でも変な日本語を喋ってるのは承知の上だ。しかし再度眠気に誘われてしまい、また眠ってしまった。

次目覚めて、猫耳の自分が博多によって焼き増しされて、私が物理的に焼いたのはまた別の話。

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作者名:赤林檎 | 作成日時:2019年2月16日 17時

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