40,『キセキの世代』 ページ10
「・・・・・・それより一つ気になってたんだけど、そもそも幻の6人目なんて言われるぐらいだろ。なんで他の5人みてーに、名の知れた強豪校に行かねーんだ。オマエがバスケやるのには・・・・・・なんか理由があんじゃねーの?」
「・・・・・・・・・・・・」
ガミさんからの問いかけに、兄貴は黙りこくってしまった。が、意を決したように話し始めた。
「ボクがいた帝光中は、バスケが強かったんですけど・・・・・・」
「知ってるよっ」
ガミさんの鋭いツッコミを無視して、兄貴は話を続ける。
「そこには唯一無二の基本理念がありました。それは____勝つことが全て。
そのために必要だったのはチームワークなどではなく、ただ『キセキの世代』が圧倒的個人技を行使するだけのバスケット。」
兄貴は悲しそうな顔をしながら言った。
「それが最強だった。」
ガミさんを見ると少し驚いたような顔をしていたものの、どこかで納得できる節があるようにも見えた。
「けど・・・・・・もはやそこに『チーム』はなかった。5人は肯定していたけど、ボクには・・・・・・なにか大切なものが欠落してる気がしたんです。」
その言葉を受け、ガミさんが兄貴に聞く。
「・・・・・・で、なんだよ? そうじゃない・・・・・・オマエのバスケで『キセキの世代』を倒しでもすんのか?」
「そう思ってたんですけど・・・・・・」
「マジかよ!?」
「え、なにそれ俺も初耳なんですけどえぇぇっ」
ガミさんと俺が驚いているのもなお無視して、兄貴は話を続ける。
「それよりこの学校でボクは・・・・・・キミと先輩の言葉にシビれた。」
その言葉を聞いて、ガミさんも俺も驚くのをやめた。
「今ボクがバスケをやる一番の理由は・・・・・・キミとAと、このチームを日本一にしたいからです。」
ガミさんは少し照れくさそうな顔をしていた。ちょっとかわいいかも。俺も照れちゃう。
41,ずっと求めていた__影は、光を。→←39,理不尽なことばっかり。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2022年4月6日 11時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 更新再開楽しみにしています! (2021年6月10日 15時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
あるな。(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。今は別作品をメインで執筆しており、こちらの作品は下書きに書き溜めている状態になります。60話まで書きましたら続編と同時に公開致しますので、もうしばらくお待ちください(>_<) (2021年6月10日 15時) (レス) id: c90668b635 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年6月6日 23時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
あるな。@ゆー(プロフ) - まゆさん» 返信が遅れてすみません!ありがとうございます、とても嬉しいです!頑張って更新しますね(*´ω`*) (2018年2月5日 0時) (レス) id: 4b1c29dc3a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あるな。 | 作成日時:2016年4月1日 15時