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34,ここが、俺のいる場所だ。 ページ4

「ちょ、ちょっと小金井くん。何女の子泣かせてるのよ!」
「えぇ、これ俺のせい!? うそ、大丈夫?」

先輩達が一斉に小金井先輩を非難する。そうじゃない、そうじゃないんだけど、言葉にしようとすると息が苦しくなる。嗚咽のような単音しか出てこない。すると、誰かが背中をさすってくれた。

「先輩。Aは小金井先輩の言葉が嫌だったんじゃありません。理由は詳しくお話できませんが、嬉しいんですよ。」
「うぇ、テ、ツ・・・・・・、あ、りが・・・・・・と。」
「いえ、当然ですよ。無理して喋らなくて大丈夫です。」

兄貴が代弁してくれた。俺の触れて欲しくないところを上手く隠しながら。ほんと、いい奴だよ、兄貴は。

「Aちゃん大丈夫? 嬉しいんならいいんだけど、小金井くん、すごい無責任なこと言ってるの。本当にそれが保証できるかは分からないしね。私たちだってAちゃんは私たちのモノだ! って言いたいけれど、それを決めるのはあくまでもAちゃんよ。
Aちゃんはどうしたい?」

カントクがそう言ってきた。俺の目をまっすぐ見ているカントクを見て、俺は今、すごく大きな決断を迫られていると分かった。でも、答えなんて考えるまでもない。悩むまでもない。小金井先輩の言葉を聞いた時から、決まっている。
涙を必死で堪えて、カントクの目をまっすぐ見つめ返して、言葉を紡いでいく。

「答えは・・・・・・決まって、います。俺、バスケ部に、いたいから。だから、その・・・・・・」

うまく言葉に出来ない。ちゃんと伝えないといけないのに、そう思えば思うほど、言葉が空回っていく。

「えっと、俺・・・・・・先輩方に、同級生たちに・・・・・・頼っても、いいですか?」

そう言い終えた瞬間、体に何か大きな衝撃を受けた。その衝撃で倒れると思ったが、一向に痛みは襲ってこなかった。

「Aちゃん! ほんとありがとう! 俺なんかの言葉信じてくれて、ありがとう!!」

体に受けた衝撃は、どうやら小金井先輩のものだったらしい。思いっきり抱きついてきていた。そして、このままだと俺が倒れてしまうと察し、背中を支えてくれているのは____

35,あったかいな。→←33,分かんないよ、だってまだ高校生だもん



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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2022年4月6日 11時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 更新再開楽しみにしています! (2021年6月10日 15時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
あるな。(プロフ) - うたプリ大好き?さん» コメントありがとうございます!返信が遅くなってしまい、申し訳ございません。今は別作品をメインで執筆しており、こちらの作品は下書きに書き溜めている状態になります。60話まで書きましたら続編と同時に公開致しますので、もうしばらくお待ちください(>_<) (2021年6月10日 15時) (レス) id: c90668b635 (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年6月6日 23時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
あるな。@ゆー(プロフ) - まゆさん» 返信が遅れてすみません!ありがとうございます、とても嬉しいです!頑張って更新しますね(*´ω`*) (2018年2月5日 0時) (レス) id: 4b1c29dc3a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あるな。 | 作成日時:2016年4月1日 15時

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