キセキの少女は黒子の妹で誠凛でバスケをするようです！【黒バス】

43，『俺』の思い出。 ページ13

「＿＿＿＿おい、大丈夫か？」
「え？ ･･････あれ、俺どこまで話したっけ。」
「2年上がった時ってとこから、1分くらい止まってた。」

話を整理しようとしたせいで、どうやら思い出が蘇ってきたらしい。だがこの事をガミさんに話すわけにもいかないので、兄貴のような内容で話そうと思った。

「まじかーそんなに止まってたか。」
「おう。･･････で？」
「うん、話すよ。･･････俺んとこも、テツが言ってたみたいな感じだったんだよね。
だって、うちの部活の基本理念？ が『すべてを喰らえ』だよ？ 勝ち続けろって言われてるようなもんじゃん。新設の部活なのにさ。」
「だな。」
「それでね、2年上がったあたりから、あた･･････俺だよりになって。男子サッカーの試合に出られるようになってからは、もっと顕著になってった。」

そこで言葉が止まる。だがガミさんは急かそうともせず、俺が言葉を発すのをじっと待っている。

「んで、全中勝ち続けるにしたがって仲間との心的距離は遠ざかっていくし。そのまま全中制覇しちゃったりして。」
「心的、距離。」
「そう。心と心の距離感がね、どんどん遠くなってくんだ。それに耐えきれずに、俺は部活に行かなくなった。」
「･･････ん。それは、ちょっとわかる。」
「え、分かるの？」
「おう」

ガミさんの言葉を聞き、少し安心した。俺だけじゃないって思えたから、かも。

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