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コーヒー ページ37

-sideA-



吉「良ければ、追加のコーヒーを淹れてくれないかい?全員飲むことを考えると今の分じゃ足りなくてね」




 『喜んで。こちらの機械でコーヒーを?」




吉「そうだよ。ふむ…1人では手を火傷してしまうかねない…プッチ、教えてやってくれ』




プ「構わないよ。A、食事用の机にインスタントコーヒーを持ってきてくれるかい?炊飯器の隣にあるはずだから」




 『はい』






 プッチさんに言われるがままに、炊飯器の隣に設置されている(恐らく)インスタントコーヒーを手に取った。






 『わっ、プッチさん…!!』



プ「驚かせてしまったかな? あ、そうそう、それがインスタントコーヒーだよ。それじゃあ全員分作ろうか』






 プッチさんがいつのまにか私の隣にいて、驚いてしまった。なんて速い人なんだ…





プ「吉良、コップを…と、流石だね。ありがとう」


吉「僕の分も頼んだよ」





 もちろん。なんて優しくプッチさんは笑う。その笑顔が綺麗で、言葉では表現できない気持ちが溢れてくる。






 彼こそが、神ではないだろうか?


心地の良い声色に、優しい笑顔。それも彼の人柄から出ているのだろう。


 柄にもないことを考えてしまうのも、彼の魅力の効果なのかもしれない。









プ「2…3……5、7…11…13…」




 『…?』




プ「17…19、23……27…ん?いや29だ…」





 なんか、え?数字数えてる…?







吉「プッチ、素数を数えながらお湯を沸かすんじゃあない。Aが困惑してるだろ」



プ「っとと、それはごめんね。いや、素数を数えると落ち着くから…つい…」






 そすう?







プ「素数とは1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字のことだよ。まるで私のようで、何だか共感してしまうんだ」




 『孤独な数字…』






 近くで吉良さんが何かを切っている音がするが、それすらも関係ないほどにプッチさんの言葉が耳の中で反響する。






 孤独…は、ひとりぼっち、ということ。


 プッチさんも、ひとりぼっちだったのかな。







プ「まあこの世界では妹も元気に生きているし、帰るべき場所があるから孤独じゃあないさ…って、」






プ「…そんな顔しなくて良いんだよ。私のために悲しんでくれているのかい?嬉しいなぁ」






 『いえ…コーヒーを作るのが楽しみなだけです』





プ「ハハ、うん…そういうことにしておこう。さあ、コップに軽くインスタントコーヒーを淹れてくれ。」





 ポンポンと頭を撫でて軽く笑うプッチさん。これは…




 『子供扱いですか?』




プ「あはは、バレちゃった」

無自覚人たらし  ※小説は短めです→←朝



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ぱみ(プロフ) - ありがとうございます…!!頑張っていきます!! (12月22日 23時) (レス) id: 987c51e0ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 応援してます!頑張ってください!! (12月22日 22時) (レス) id: 0558b064c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱみ(プロフ) - わわ…こちらこそグラッツェです✨これから頑張ります!! (12月22日 18時) (レス) id: 987c51e0ad (このIDを非表示/違反報告)
推しの命は私の命 - 荒木荘✨これからの展開が楽しみです!供給をグラッツェ! (12月22日 17時) (レス) @page3 id: be6e33eff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱみ | 作成日時:2023年12月22日 15時

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