それは舞い散る桜のように＊6 (ページ34)

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｢先生、クリスマスは仕事？｣

｢そりゃあなあ...｣

放課後のいつもの勉強会で、松本はクリスマスの日のことを考えていた。

学校が24日に終わるから、25日のクリスマスは櫻井と過ごしたいと思っていたのだが。

その日も仕事があるとは。

｢そっか...｣

櫻井の返答にしゅんとしてしまう。

付き合って初めてのクリスマスなのに。

一緒にも過ごせないのだろうか。

｢落ち込まれても..。だいたいお前は受験生だろ｣

｢そうだけどさ！ちょっとくらい一緒にいたいって思うのは俺だけなの？｣

顎を机の上に乗っけて、ぷいっとそっぽを向いてしまった松本。

クリスマスについては色々と考えていたのだ。

料理作ってあげたいな、とか。

ケーキ一緒に食べたいな、とか。

小さなクリスマスツリーでも飾って、2人で笑いあえたらいいな、なんて思ってたのに。

そう思ってるのが自分だけだと思うと、寂しくなる。

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