episode221 ページ21
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｢...せんせ...｣
｢おまえのこと、禁欲し過ぎた。思春期なのに恋人と何も出来ないのはツライだろうし｣
そう言ってまた、松本に軽いキスをした。
あまりにもめずらしいことに、松本は目をまんまるくして櫻井を見る。
｢先生も、欲求不満だったの...？｣
｢.........うん｣
ことん、と松本の肩に頭を乗っけた櫻井。
素直すぎる櫻井に、松本は戸惑ってしまう。
すごく可愛すぎて、嬉しすぎて。
ますます、あんなことをしてしまった罪悪感を感じる。
だけど、嬉しい。
滅多に甘えてくれない櫻井が、自分から素直になってくれることはない。
｢もう浮気しないように、ずっと捕まえとく...｣
｢うん...捕まえて。ずっと俺を離さないで｣
櫻井の唇に、今度は松本から口付けた。
櫻井がしてくれたようなキスではなく、深いキス。
大人のキスは、えろくて気持ちよくて頭がふやけてしまいそう。
それは自分が子どもだからなのか。
櫻井はこんなキスを、今まで誰と、何回してきたのだろうか。
積極的に絡めてくる舌に負けじと松本も櫻井の舌に自分の舌を絡める。
大人のフリした子供でも、櫻井はやっぱり大人で、自分は子ども。
(だけど年齢の垣根を超えて、俺らは愛し合ってんだ...)
頭がポーっとなってきたころ、櫻井から唇を離した。
目の前にいる色っぽい櫻井に我慢できず、松本は櫻井の了承を得ないまま、ベッドへと連れていったのだった。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2015年11月1日 21時
