episode202 ページ2
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ーーーせんせ、せんせ......
遠くの方から、松本の声がする。
どこにいる？
すぐそばにいる？
ーーーここだよ、先生
どこだよ、見えないよ。
ーーー見えないの？ならちょうどいい
え？どういうこと？
松本、どこにいるの？
ーーー先生俺さ、やっぱ女の方がいいよ。好きな人できたんだ......
ーーーーーーーーー
ーーーーーーー
ーーーー
背中と接している地面が、急に落ちた感覚で目が覚めた。
周りを見渡せば、いつものベットで寝ている。
だけど、一緒に寝たはずの松本がいなかった。
松本がベットから出たせいでぐちゃぐちゃになっているシーツを直して、またまぶたを閉じる。
ーーーやっぱ女の方が......
目を閉じれば、先ほどの松本の声が聞こえてきた。
姿形は見えないまま、松本の声だけが聞こえた夢。
嫌な夢だ。
地獄に落ちたようだった。
｢なんでいないんだよ...｣
となりにいない松本。
トイレにでも行ってるのか、また起きて勉強でもしてるのか。
ーーーこんなときには、そばにいてくれない。
｢ばか...｣
滲む涙を拭いながら、またむりやり眠りにおちた。
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作者名：ぽっぷ
| 作成日時：2015年11月1日 21時
