Let me hear your voice (ページ5)

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Aside

気まづい…きっと彼は親切心で私を案内してくれるのだろう。
だがその優しさが辛いというか恥ずかしいというか
一人では何も出来ない何も出来ない無力さを思い知らされる

あ、そーいえば名前聞くの忘れてた。

嫌、でも待てよ？
こんなに引きずっといて名前知りませんでしたーは無いだろ、流石に。うん、失礼すぎる。

……どうしよう

横に歩いている私より20、いや30くらい離れている彼の頭を見てみる
彼は私の心配などをよそにキャンディを舐めていた

……お菓子好きなのかな。
そーいえば朝も食べてたよね。

「……なに？お菓子ならあげないよ？」

慌てて首を振る。
焦った…。びっくりした

私の視線に気づいたのだろうか。
とりあえず落ち着け私

紫原side

学食を食べる所までの道のり隣に歩いている子とは話さなかった。
まあ、声出せないから話せないんだけどね

時々見てくるからもしかしたら俺のお菓子を貰いたいんじゃないかと思ったけどやっぱ違うみたいだった。

学食まで行くと赤ちん達はもう来ていた。
いつも食べている所と同じ場所に座っている。

さて、この子どーすればいいのか

「……ここ学食あるから、食券買ったり、あっちにはパン売ってるし、好きにすれば」

自分でも分かるほど日本語がおかしいのは分かる。まあ、いいや

あ、名前
そーだ名前聞かないと

不意に思い出した

「ねえ、そーいえば名前」

「名前なんて言うのー？」