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●第3話 ページ3

「………?」

一郎君…と声を発したつもりなのに、どうしてか喋る事が出来ない。すると、一郎君が私に気づいた。

「A、お前…目が覚めたのか…?」

コクリと頷いたが、一郎君は不思議そうな顔をして首を傾げた。

「何で喋らねぇんだ?」

どうにかして今の状態を知らせようと思い、私は辺りを見回した。すると、近くに置いてあった椅子の上に私の携帯を見つけた。

「取って…」と言う意味で携帯を指差すと、一郎君が取って渡してくれた。私は、メール画面に文字を打ち込んだ。

「喋れなくなったの…」

送信っと。すると、一郎君はスマホを取り出して画面を見た。

「喋れないって…わ、分かった。先生呼んでくるから待ってろ!」

そう言って、一郎は病室を飛び出して行った。5分くらいして、一郎君と先生が病室に戻ってきた。

「これは…失声病だね」

色んな検査を受けた結果、先生はそう言った。

「失声病?」

と一郎君が言った。

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作者名:纏糸 | 作成日時:2019年2月15日 9時

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