【ヒプノシスマイク】夢野先生の許嫁になりました

44話 ページ45

季節は巡り、そろそろ夏。
梅雨も明けたし、幻太郎さんのお仕事も忙しくない時期になったので2人でどこか出掛けようか
…なんて、約束をした日のその前日。


「37.5℃、ですか…」

幻太郎さんが体温計をじっと見つめる。
私は風邪を引きました。


「けほっ…ごめんなさい…」

これまで幻太郎さんとお出かけなんて、近所のスーパーか少し散歩に行くくらいしかした事がなくて
すごく楽しみにしてたのに…

本当に申し訳ない気持ちになった。
…私って、こういう時にいつも風邪引くなぁ…

すると、幻太郎さんは優しく微笑んで
私の頭を撫でながら

「謝ることはありません。
しっかり治して、また出掛けましょう。」

なんか…神様に見える…

「じゃあ、何か食べられそうなもの作ってきますけど…お粥でいいですか？」

幻太郎さんは立ち上がりながら言った。

「あ、はい！ありがとう、ございます」
「はい。何かあったら呼んでください。」

そう言って、私の部屋を後にした。


時刻は10時ちょうど。もう1時間目終わったくらいかな。

……あ、そうだ
学校に休みの連絡入れないと…

と、携帯を取り出し開くと
二郎くんからラインが来ていた。

『今日、どうしたんだよ』

…心配してくれてる…
ちょっと申し訳ない気持ちになった。

『風邪引いちゃって。
でも、大したことないから大丈夫だよ。』

送信。

…ああ、やっぱりクラクラする。
携帯を閉じようとすると、

『なんか見舞い持ってく。』

と、ラインが来た。

え、お見舞い…？でも幻太郎さんが…あの2人、なんか険悪だし…
うーん…まあ…いっか……

熱のせいでよく回らない頭で、
『ありがとう。』

と送って、私は布団に入った。

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