【ヒプノシスマイク】夢野先生の許嫁になりました

4話 ページ5

「どうぞ。」

私の前にお茶が置かれる。


「ありがとうございます。」

いい香り…

「随分遅かったですね。連絡してから何かあったんですか？」

うっ…
少し聞かれたくない話題だった。迷ったなんて言えない…


「え、えっと…えへへ」

「迷ったんですか？」
夢野さんが聞く。

「えと…その…私、歩くの遅くて…」

「嘘はいけませんよ」

ううっ…

「ごめんなさい。迷いました。」

「よろしい。」

夢野さんがニコニコしながら言った。

「ゆ、夢野さんだってさっき嘘つきましたっ」

「あれは…半分は、あなたが緊張していたので。」

え、半分って…

「じゃあ…もう半分は…？」

「面白そうだったので」

こ、この人見かけによらず…

「もう！」

「それと…」

「？」

「あなたも夢野なんですから、そんな呼び方はやめてください。小生のことは幻太郎とお呼びください。」

夢野さんがちょっと悪戯っぽくそう言った。

下の名前で呼ぶのって、ハードル高い…

「わ、分かりました。げ、幻太郎さん。」

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