男 女 逆 転 け ん か っ ぷ る

♂けんかっぷる6♂ ページ8

▼ nqrse side



　

「 …そらるさんと、まふくん…か。 」


はぁ、と小さく溜め息を吐く。

ただいま絶賛入浴中。肩まで湯船に浸かってリラックスしている……といいたいところだが、生憎、結構色々と悩んでいる。
……というのもAのことで。



　
認めたくねぇけど、単純に妬いてる。簡単に言えば嫉妬ってやつ。……でも、悪いのは素直になれない俺のせい。

わかってはいるものの、嫉妬はするし、不安にだってなる。


よく考えてみろ。
普通に考えてみたとき、俺みたいなカマと男らしくイケメンな二人。どっちがいいかなんて言わずともわかっている。…どう足掻いてもあっちだ。


　

「 …本当、余裕ねぇな……俺。
あいつに自分で聞いたくせに…。 」


毎回思うが、あいつのことになると余裕がなくなる。…のくせに、いざあいつの前になると中々素直になれない。とんだめんどくせぇ奴だな、俺は。

少しの苛立ちをぶつけるように、邪念を振り払うように、わしゃわしゃと自分の頭を掻く。



　
　



＿＿＿どうすれば、
ずっと俺の傍にいてくれっかな


小さく呟いたその言葉は、自分のいつもの声と思えないくらいか細い声だった。…だけど、正真正銘俺の声だ。

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