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そんなときだった。
「スティーブン!」
Aはスティーブンを見つけた。
「Aか?!なぜここに.....?!」
「私思い出したわ....自分が誰であるか、なぜ逃げ出したのかも。だから来たの」
また大きな爆発音が響いた。
軍隊が応援を要請したらしい。さらに、周りの血の眷属は姿を消していた。
「この世の全ての不利益は当人の能力不足....
だからいいわ」
記憶を消された経緯も思い出してしまったせいで会うのが恐ろしいのは心に留めといてある。
しかし、今更そんなことはどうでも良いのだ。
「これが、ガラシア.....待機」
ガラシアも含めて皆驚いただろう。Aの背後には数十のマスクをした少年少女が構えていた。
皆、指示に従い止まる。
「まさかっ......白眉も」
ガラシアは怒りに震えだした。
先程倒された此処一番の高い塔のこともあり、怒りは収まらない。
「終わりだなここも。まるで絶望、金も権力ももう無くなる。唯一の希望はこの地下から出ていっただろうに」
スティーブンが放った言葉は
しっかりと届いただろう。
「ん」
クラウスの携帯にメールが届く。
そこには今交戦している血の眷属の隠し名が書かれていた。
2人が周りを見渡すとレオナルド達がすでに闘いに参加していた。
憎み給え 許し給え 諦め給え 人界を護るために行う我が蛮行を
「
吸血鬼たちは次々と小さな十字架に姿を変えていく。うめき声があまりに響いた。
「零式ローリス」
「___うぐっっ!!!!!」
Aの放った電光がガラシアの腹を貫いた。パキパキと氷が彼を蝕んでいく。
吐血した血も落ちた瞬間に氷漬けとなる。
しかし Aも、もう限界だった。
______A?!
______Aさん!
地面に叩きつけられたガラシアの目には膝をつく女が映る。
それに近寄るのは足から氷技をだす男。
必死に叫んでいる。
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作者名:ミクロ | 作成日時:2017年11月21日 19時