検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:57,453 hit

Hug me.3 ページ3

.





その日の放課後、私は先生に頼まれてクラスメートから収集した数学のノートを職員室まで運んでいた。




二学期が始まったばかりのタイミングだったので、ノートが2冊に跨っている人もそこそこにいる。そのためか運ぶ量はかなりのもの。






「なんでよりによって私なん...?」





近くにいたからという理由で力仕事を任されてしまったことに小さく不満の声が漏れた。


だって、二年校舎から職員室までかなり距離があるのだ。
道中、立ち止まって休みたい気持ちと早く帰りたい気持ちがせめぎあう。

残暑による体温の上昇、ぼやける頭。


やけに日当たりの良い廊下では、八月下旬になっても真夏のように照りつける太陽が窓から照りつけた。





「階段...きっつい...」





それでも、負けるものかと重い足で階段を上り始めた。


大丈夫、上りきってあの角を曲がれば職員室。そこで担当の先生のデスクまでノートを置きに行けば、はれて私は自由の身だ。





「よっしゃ!!って、うわぁ!?」




最後の段に足がついた安心感からか、油断して力の抜けた私の体は重力に従い後ろ側に倒れる。





あかん、このままじゃ。




迫りくる痛みに備えてぎゅっと目を瞑る。





けど、いつまで経っても覚悟した痛みはこない。




代わりに暖かいなにかに私の体は包まれていた。







.

Hug me.4→←Hug me.2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (79 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
203人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 北信介 , 無色猫
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

lemonade066(プロフ) - 続編出てますか? (2022年1月2日 23時) (レス) id: 66d7fc9173 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - そうだったんですね! マジですか! 楽しみに待ってますよ〜♪ (2020年4月25日 0時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - あーちゃんさん» こんばんは。続編、諸事情によりまだ用意できておりません‥‥ですがもうすぐ用意できるので少々お待ちいただけるとありがたいです!面白いと言ってくださってとても嬉しいです! (2020年4月24日 23時) (レス) id: 2fb3066e52 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - 続編のお知らせとありますが、続きがページ貼ってません。 まだでしたら、お知らせした方がいいですよ。 とても面白いので。 (2020年4月24日 23時) (レス) id: e1da6f24a3 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - 柴乃さん» おばあちゃんっ子北さん可愛いですよね!!!!夢主の性格に似てるんですか、びっくり!!更新遅くて申し訳ないです、頑張りますね!! (2018年10月6日 19時) (レス) id: 44bca1b265 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:無色猫 x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年8月26日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。