18話 秘密 ページ23
何処かで誰かが泣いている
『うぅ…!うっグズッ』
泣いているのは
『うっうぁ…!ズビッっう』
私だ
──ねぇ、何で泣いているの?
『…誰…?』
──知ってるくせに
『……痛かったから泣いてたの。怖かったから泣いてたの。』
──何で?
『は?』
──何で痛いの?何で怖いの?
──貴女は……×××なのに
『嫌』
──人間ではないのに
『やめて』
──愛されては
『ダメ…!やめて!』
──いけないのに
────────────────
『イヤァァァアァァア!!やだ!やめてぇええ!!』
思いっきり飛び起きる
夢…?だったんだ
臨「A!大丈夫!?」
臨也……?
『え?何で……あれ?ここは?』
辺りを見渡すと新羅が暗い表情で立っていました。
『新羅…?ここは、新羅の家』
新「あぁ、切り裂き魔に襲われていたんだって。セルティが助けてくれたんだ」
切り裂き魔……そうだった。斬りつけられて……
新「それで……Aちゃん」
新羅がゆっくりと口を開く。臨也が口をぎゅっとつぐみ、暗い表情になる
新「君は……何者だい?」
……何で気付かれて…
少しびっくりして自分の体を見た。
…無傷?
切り裂き魔に襲われたのに私の体は無傷でした。
──嗚呼、こりゃばれるわな
『私は……』
私は
『私は……私は…?私は、私は私は!』
あれ?言わなきゃいけないのに
『私は……!私は……誰?』
怖い。
『私は!誰なの!?誰?私は…私は一体…』
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
誰?誰…だっけ?
『怖い。怖いよ』
臨「A…?」
『嫌だ嫌だ嫌だ!怖い、怖い怖い怖い怖い怖い!』
臨「!?A!」
新「Aちゃん?」
『怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い嫌だ嫌だ嫌だ怖い怖い怖い怖い怖いよ怖い嫌だ嫌だ怖い助けて怖い怖い怖い怖い嫌だ怖い怖い臨也怖い怖い怖い私は嫌だ嫌だ嫌だ誰怖い怖い怖い怖い怖…』
臨「Aッ!」
暖かい?
温もり……
臨也の温もりだ……
臨「A……AはAだよ」
新「何か…ごめんね」
『いえ、新羅は悪くないです。私は…』
言わなくてはいけなかったのだ
随分前に……
『私は……バケモノです』
臨「え…?」
新「詳しく教えてくれるかな?」
この際だから言ってしまおう。
言って嫌われて楽になろう
『私は…体に刀を宿しています。杏里とは違う妖刀です』
『刀の名前は────』
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爻臨 - めっちゃ面白いですね!無理せず頑張ってください (2019年12月9日 23時) (レス) id: 30bb40ed96 (このIDを非表示/違反報告)
凍樺 - ぁ、本当だ、直しておきますね!報告ありがとうございます! (2019年7月27日 20時) (レス) id: 462f296d89 (このIDを非表示/違反報告)
ハッカ飴(プロフ) - 帝人の苗字がずっと竜ヶ崎になってます〜〜! (2019年7月27日 2時) (レス) id: 45bd306559 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 面白かったです!これからも頑張って^^ (2019年7月16日 18時) (レス) id: 19c5a51d32 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 1票いれました! (2019年6月29日 21時) (レス) id: 927adbf56b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:凍樺 | 作成日時:2019年4月5日 12時